
ダメ夫を手玉に取る妻の秘策(画像:PIXTA)
家事を手伝ってくれない。稼ぎがいいわけでもないのに無駄遣いが多い。休日はゴロゴロするばかりでどこにも連れていってくれない……。
「ダメ夫」のバリエーションはさまざま。2つ3つの複合系な夫もいます。
「なんでこんな人と結婚しちゃったのかな」とため息をついても何も解決はしません。
残酷なことを言いますが、そんな夫を選んだのは他でもないあなた自身。結婚前はもっと優しかった、以前は休日のたびにデートへ連れていってくれた、そんな彼が今のダメ夫へと変化してしまった原因の半分は、妻であるあなたのせいかもしれません。
逆に言えば、あなたのさじ加減1つで、夫を手玉に取ることだって可能なのです。
そんなあなたのために、悩み別の解決プロセスをご紹介します。できることから楽しく実践してみましょう!
家事をしない夫は「新人バイト」のつもりで育てる
仕事から帰宅した夫は、ソファーから動かずゲームやスマホばかり。共働きでありながら、家のことは妻に任せっぱなし。「廊下の電球、換えてくれる?」と頼んでも「後でやるよ」と言ったまま1週間経過。
平日休日問わず、妻のあなただけが座るヒマもないほど家事や子育てに追われていたら「こんな夫いらない!」と思ってしまうかも。
しかし、ここで怒っても問題は解決しません。忙しそうな妻を見ても手伝おうとも思わないような夫は、「家事や子育ては妻の役割」だと信じて疑わない、封建的な「間違った考え方」が刷り込まれてしまっているのです。
そんな夫に対しては、まず「令和らしく考え方もアップデート」させるところから。
いくらジェンダーレスな時代になったとはいえ、男女では根本的な体力に差があります。同じフルタイムで働く夫婦ならば、絶対に夫の方が体力に余裕があるはず。
そんな夫に家事を分担させるには「男性がやった方がいい」ものから頼んでみて。
参考例:
- 「他の夫もみんなやってる」ゴミ捨て
- 「イクメンと評価がUPする」子どもを保育園に送る、子どもを入浴させる
- 「体格や体力面で男性向き」な力仕事や買い出しの荷物持ちや運転
対して妻の役割は、いちいち「さすが!」と褒め倒し感謝することです(笑)。
「頼めばやってくれる」流れができてきたら、次は日常の家事を手伝ってもらいましょう。一緒にやってみることで、夫が得意そうなジャンルが何か、分かってくるはず。ちなみに筆者の夫は料理でした。現在は毎日夫がご飯を作ってくれます。
「やればできる」夫が家事をやらなくなってしまったのは、妻のあなたが何でもやってあげてしまったことにも原因があります。愛されたくて無理をしても、鈍感な夫は「無理をさせている」ことに気づいていなかったのです。
家庭は夫婦が運営していくもの。今から改心させても遅くはありません。バイトリーダーが新人バイトを育てるつもりで、根気よく「家庭を維持する」ための役割を教えていきましょう。
無駄遣いが多い夫は「プロジェクトリーダー」に任命する
夫の金銭感覚に悩んでいる妻も多いはず。気づけば新しいゲーム機を買っていたり、会社の飲み会が異常に多かったり……。
このタイプの夫は「お金を使うこと」自体がストレス発散や自己肯定感を満たす手段になっているケースが多々あります。原因は物欲ではなく心の問題。そんな夫に「また無駄遣いして!」と説教しても、事態は改善しません。
そんな夫に対し賢い妻は、別の一面から承認欲求を満たすよう仕向けます。(一部の)金銭管理を夫にあえて委ねるのです。
お金のコントロールが下手な人は、そもそも「何のために」貯金や節約をするのか、という目的意識を持っていません。
「いつか家を買いたい」では夢レベル過ぎて、なかなか行動に移せないもの。ダイエットだってただ「やせる」目標ではなかなかクリアできませんよね。己を律することができるのは「ちょっとがんばれば達成できる」かつ具体的な目標を掲げてこそ、モチベーションがアップするのです。
目標を提案するのは妻のあなたが中心で。「年末年始に旅行へ行く!」くらいの金額が、スタートの目標としては妥当です。これまで浪費せず貯める習慣がついていない人が、1年以上先に使う目的、あるいは1年以上かけなければ達成できないような金額では、きっと挫折してしまいます。
テンションの上がる目標を設定し、ゲーム感覚で貯金や節約を楽しめればしめたもの。1つ目の目標を達成できたら、次はもっとスケールを大きくして。気がつけばマイホームのために家計管理をすることが自然とできるようになるでしょう。
休日ゴロゴロな夫は「親友」として付き合う
たまの休日くらい、家族でレジャーを楽しみたいもの。それなのに肝心の夫が「疲れた」を連呼するばかりで、どこにも連れていってくれない……そんな小さな不満も、幾度も積み重なれば愛情にヒビが入りかねません。
独身時代は違ったのであれば、問題は変わってしまったライフサイクル。家族で遊ぶのがイヤなのか、肉体的(もしくは精神面)にレジャーをおっくうに感じてしまう要因があるのか、まずは夫を観察して原因を探ってみて。
毎週末自宅でゴロ寝しているように見えても、夫の脳内は考え事で埋め尽くされているかもしれません。休日を楽しめない夫の背景には、仕事で消耗し過ぎているという別の問題が潜んでいる可能性も。
妻のあなたが行うべきなのは、家族サービスのリクエストよりも夫を安心させること。あえて「何もしなくていい」前提で、半日~1日かけて夫と語り合うだけの時間を作ってみましょう。会話無精な夫ならば特に「何でも話していいんだ」と安心させる環境を提供するのは、妻の演出次第です。
人は、誰かに話をすることで心が落ち着き、満足感を得ることができます。自己開示ができる場面を持つだけで、日頃のストレスは緩和できます。そんな場は、妻だからこそ提供させられるもの。
一番の親友にもなれる妻の存在に救われれば、気分転換に家族でレジャーを楽しむ心の余裕は自然と生まれてくるでしょう。妻のあなたにとっても夫が「リラックスして語り合える」存在になれば、どこにも出かけずとも一緒にいる時間が楽しくなるはずです。
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夫婦としてのパートナーの在り方は、互いの力関係や性格面、時間(ワーク・ライフ・バランス)的な側面によっても変わってくるもの。その中で「こうしてほしい」と「こうしてあげたい」をバランスよく伝えたり行動したりするには、悩む(=心に余裕がある)側がイニシアティブを握ればいいのです。ダメ夫にするのもいい夫になるのも、あなた次第ですよ。