年金・老後のお金クリニック

59歳で障害等級2級の障害年金を受給。年金世代になったときにどうすればいいのか分かりません

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、障害年金を受け取っている人からの質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。※サムネイル画像:PIXTA

All About 編集部

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、障害年金を受け取っている人からの質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:59歳です。障害等級2級の障害年金を受給しています。年金世代になったときにどうすればよいのか分かりません

「59歳です。障害等級2級の障害年金を受給しています。年金世代になったときにどうすればよいのか分かりません。老齢年金を受け取る際に、繰り下げをしたほうがいいのか、それともそのまま受け取ったほうがいいのか、アドバイスをお願いします」(リキさん)
障害年金を受給している場合、年金世代になったらどうする?(画像:PIXTA)

障害年金を受給している場合、年金世代になったらどうする?(画像:PIXTA)

A:障害年金と老齢年金は併給できません。年金事務所でどの組み合わせが有利かをシミュレーションして選択を

現在、障害年金を受給している方が老齢年金の受給年齢を迎えるとき、「どちらを選んだらよいのか」「繰り下げはできるのか」と迷うケースは少なくありません。まずは基本的な仕組みを整理してみましょう。そもそも障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。

障害基礎年金:国民年金加入中に初診日がある傷病で、障害等級1級・2級に認定された場合に支給されます。
障害厚生年金:厚生年金の被保険者期間に初診日がある場合に支給されます。

65歳時点で、障害等級が1級または2級に該当していれば、以下の3つの組み合わせの中から選択することになります。
  • 障害基礎年金+障害厚生年金
  • 老齢基礎年金+老齢厚生年金
  • 障害基礎年金+老齢厚生年金
この中でどれが有利かは、障害年金、老齢年金それぞれの額を比較して判断する必要があります。大きな違いとして、障害年金は非課税ですが、老齢年金は雑所得として課税対象になります。年金額が同じであっても、税負担を考えると障害年金のほうが実質的に有利になるケースもあります。

障害基礎年金を受給している人は、老齢基礎年金を繰り下げることはできません。ただし、障害基礎年金のみを受給している場合は、老齢厚生年金を繰り下げることは可能です。障害厚生年金を受給している人は、老齢厚生年金の繰り下げもできません。

現在、障害等級2級の障害年金を受給しているリキさんにとって、どの組み合わせが有利になるのかは、加入実績や障害年金額、将来の生活費、税負担などで変わります。障害等級は数年おきに更新されますので、65歳時点でどうなっているかは不明です。老齢年金受給のタイミングが近づいてきたら、年金事務所でシミュレーションをしてもらい、受給方法を比較したうえで選択するのがおすすめです。

※専門家に取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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