茶道のお点前に欠かせないふくさ。お稽古には基本的なものを。 >>P.1 | 慶弔両用に使える紫のふくさ。様々な織り方・染め方のものがあります。 >>P.2 | 伝統を守り継承する千家十職の袋師・土田友湖の古帛紗。 >>P.3 |
お茶の世界で「ふくさ」は、欠かせない必需品
上左/特選塩瀬ふくさ¥3,800(税込) 上右/北村徳斎作 華ちらし正絹袱紗 ¥5,775(税込) 下左)ピンク 下右)ベージュ |
ここでお茶の「ふくさ」について語るほど、お稽古を積んだ人間ではないので非常に恐縮なのですが、私が裏千家の茶道を習っているところの大先生は、お点前の際、茶器や茶灼などを清める「ふくさ」を第一義のものとして、いちばん大切に考えている方です。ですから今回のテーマは、私ごときに何が語れようかと、いつも以上に小さくなってしまうのですが、
用は、それだけ重要なものとして「ふくさ」をお選びになってはと、前置きしたいのです。まして一生もの、とお考えであれば、特にそう思います。
上の写真で御紹介しているものは、すべてお茶用の「使い帛紗」といわれるもので、最初に用意するのは、ごく基本的なもの(上左)がよしとされています。数年また数十年と茶の湯の心と点前手続きを、わずかでも学んだのであれば、お客様を招き、お茶を点てて差し上げるような機会もあるでしょう。その際、お稽古用の「ふくさ」では失礼にあたるとか、季節感のあるもので楽しんでいただきたいと考えるようになり、お客様に合わせ、北村徳斎作などの良いもの(上右、下左、下右)をお選びになってはと思います。
左/龍村美術織物 特選古帛紗 花鳥梅花文錦(かちょうばいかもんにしき)・緑¥2,940(税込) 右/龍村美術織物 特選古帛紗 天平段文(てんぴょうだんもん) ¥2,940(税込)※どちらも裏千家のお茶で、拝見の際、器の下に敷いたり、濃茶の茶碗に添えて出したりする出し帛紗。 |
お茶の世界では、お客様をもてなすことが第一、自分の好みなどは二の次となります。「ふくさ」は、お客様のために点てるお茶の道具を清めるものですから、一番大事なのは、新しく清潔であるかということで、色や好みではないのです。ですから、その理由で、お客様がお偉い方、大切な方ともなれば、その都度「ふくさ」を新調するのが、努めともなっていくわけです。
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