カーテン・ラグ・ソファなど「布もの」のケア
布製品は空気中の水分を吸いやすく、一度湿気を含むと内部まで乾きにくいのが特徴。特に、ラグやソファは床や人の体温から湿気をもらってしまうものです。この湿気が長時間残ると、カビやダニの温床になり、臭いやアレルギーの原因にもなります。季節の変わり目には天日干しや丸洗いを行い、内部までしっかり乾かしましょう。洗濯できるものは丸洗いがおすすめです。洗濯できないソファなどは、濡らして固く絞ったタオルなどで拭き、中の湿気を飛ばすために扇風機やサーキュレーターを強風で当てましょう。
日常的にできることとしては、布用の除湿シートや乾燥剤を活用すること。カーテンの場合、窓を開けて通風を確保し、晴れた日にはカーテンを大きく揺らすようにして風を通すと効果的です。洗えないソファは、夏の間だけでも大きなビーチタオルサイズのものを敷いておくと、洗濯しやすくなります。
クローゼット内の除湿
クローゼットは密閉空間のため湿気がこもりやすく、衣類やバッグなど布製品がカビやすい環境です。特に、外から持ち帰った湿った衣類や汗を含んだままの衣類をしまうと、一気に湿度が上昇します。衣替えのタイミングで一度全てをクローゼットから出し、はたきで高い位置のホコリを落とし、棚は拭き掃除をしましょう。床は掃除機をかけた上で、濡らしてしっかり絞った雑巾で拭いてください。その後、半日以上は開けっぱなしにしてしっかりと乾燥させてから、衣類を戻します。除湿機があるご家庭は除湿機を運転させるのもいいでしょう。
予防としては、扉を少し開けて風通しを確保し、2~3カ月に1回は中のものを出して乾燥させる時間をつくること。除湿剤や炭を設置すると湿度コントロールに有効です。衣類はできるだけ間隔をあけて掛け、ぎゅうぎゅう詰めを避けることも大切。季節の変わり目にはハンガーや棚もアルコールで拭き、カビ胞子の残留を防ぎましょう。
洗濯機のくず取りネットや洗濯槽裏の掃除
ほかの季節に比べて洗濯の回数が増える夏。そのため、洗濯機内部は常に水分と湿気にさらされ、洗剤カスや皮脂汚れが残りやすい環境となっています。特に、くず取りネットや洗濯槽の裏側は見えない分、カビが発生しても気付きにくく、洗濯物に臭いが移る原因に……。季節の変わり目には、ネット周りは使い古しの歯ブラシなどでしっかり汚れを落とし、ネット自体は中性洗剤で洗って乾かしてから戻します。洗濯槽は、専用の洗濯槽クリーナーを使って見えない部分の汚れを落としてください。乾燥機能がついている洗濯機の場合は、乾燥ホコリや洗濯機の扉周りについた汚れもしっかりと落としましょう。
風呂の換気扇・浴室天井などの念入り掃除
浴室は毎日お湯を使うため湿気がこもりやすく、天井や換気扇内部は特に乾きにくい場所です。放置すると黒カビやピンクぬめりが広がり、臭いや健康被害の原因になります。季節の変わり目には、換気扇カバーを外して中のホコリを掃除し、天井は防カビ剤を含んだクリーナーで拭き上げましょう。入浴後は壁や床の水滴をスクイージーで取り、換気扇を回すことで湿気を大幅に減らせます。換気扇フィルターは月1回の掃除が理想です。
結露しやすくなる窓周りの事前対策
窓ガラスやサッシは外気と室内の温度差で結露しやすく、放置すると水滴がたまってカビや黒ずみの原因に。特にサッシの溝やパッキン部分は乾きにくく、見えないうちにカビが繁殖します。気温差が大きくなる季節の前に窓枠やパッキンをアルコールで拭き、汚れやカビ胞子を除去しましょう。結露防止シートを貼っておくと、冬の温度差による結露に効果的です。
日常的には、朝晩に窓を開けて換気し、結露が出たらすぐに乾いた布やスクイージーで水滴を取り除くこと。室内の加湿器設定を湿度50~60%に抑えると結露が減ります。
今回ご紹介した内容は、気付かないとやらない家事ばかり。そのため、後になってカビが発生して泣くことにもなりかねません。後悔しないためにも、季節の変わり目の家事を習慣化してみてくださいね。