節約する理由は、やっぱり物価高
調査によると、節約を意識する理由について最も多いのは「モノやサービスが値上がりしているから」で全体の62.3%の人が回答しました。前年(59.9%)よりもさらに増え、家計に直接響く値上げが大きな動機となっています。Q.節約を意識している/いない理由について(複数回答可) 次に多いのが「将来の生活に備えて貯蓄するため」で52.6%(前年53.3%)でした。特に若年層を含めて幅広い世代が将来への備えを重視する傾向が強まっています。節約が単なる目先のやりくりではなく、将来に向けた安心感を得るための行動にもなっていることがうかがえます。
みんなは何を節約してる?
また、直近3カ月で実践した節約の項目について質問したところ、「ふだんの食事(食料品・菓子・飲料・テイクアウトなど)」が63.7%で1位でした。一方で年代別では次のような傾向の違いがありました。Q.ここ3か月で、どのような項目の節約を行いましたか(複数回答可)
※結果的にお金を使わなかったという場合も含む ◆20代
ふだんの食事(68.6%)、外食(41.9%)といった基本的な節約が中心です。特に注目すべきは、娯楽を節約している割合が3割を超え(32.6%)、他の年代に比べて突出している点です。映画・ライブ・旅行など、楽しみの出費を削る割合が目立ちます。収入が安定しにくく、単身世帯の割合が多い20代だからこその傾向かもしれません。
◆30代
ふだんの食事(71.0%)は全世代で最も高く、家計の基本をしっかり引き締める姿勢が際立ちます。一方で、衣類・靴・服飾雑貨(29.5%)、水道光熱費(22.8%)の節約割合は他の年代よりも低め。働き盛りで子育て世帯も多く、仕事や生活の都合から光熱費や衣類の支出を削りにくい背景があると考えられます。
◆40代
ふだんの食事(65.2%)、外食(50.8%)が上位で、衣類・靴・服飾雑貨(34.3%)、水道光熱費(23.4%)の節約割合は30代と同様に比較的低めです。40代は子育てや教育費の負担が重くなる時期で、食費や外食の見直しは避けられない一方、衣類や光熱費の節約は難しい傾向にあります。支出の優先順位をつけ、無理のない範囲で節約を進めている様子が浮かびます。
◆50代・60代
50代はふだんの食事(66.7%)、外食(48.4%)、衣類・靴・服飾雑貨(40.1%)とまんべんなく抑えており、60代もふだんの食事(63.7%)、外食(47.5%)、衣類・靴・服飾雑貨(43.3%)が上位に並びます。どちらの世代も、突出した項目はなく幅広く節約している点が特徴的です。収入が減少したり年金生活を見据えたりする時期に入るため、堅実に「どこからでも少しずつ節約」する意識が強まっているといえます。
◆70代
衣類・靴・服飾雑貨(48.3%)、水道光熱費(41.9%)の節約意識がやや高い一方で、ふだんの食事(54.1%)は他年代に比べて低めです。これは節約意識の低さではなく、食事量そのものが減っていることや、日常生活の規模が小さくなっていることも背景にあると考えられます。結果として、生活の中で削りやすい「衣類、光熱費」を優先して節約している姿が際立ちます。
節約の意識は世代共通でありながら、どこを削るかは年代やライフステージによって大きく変わるといえそうです。
出典:「節約と値上げ」の意識についてのアンケート調査(日本生活協同組合連合会)