探せばいくらでも見つかる?
現行の10円玉でエラーなし、未使用品であれば高値になる。こんなことを聞くと、「探せばいくらでもあるんじゃないの?」と思われるかもしれません。確かに、最近発行されている10円玉であれば未使用品はいくらでも探せばあることでしょう。しかしながら、同じ10円玉でもかなり前に発行された10円玉の「未使用・完全未使用」レベルの10円玉の希少性が増しており、今回のオークションのように高値となるケースが今後出てくることでしょう。皆さんは、今使われている10円玉はいつから発行されているかご存じでしょうか。実は現行の10円玉は、昭和26年(1951年)から発行されています。実に70年以上の歳月が経過しています。となると、古い10円玉ほど未使用や完全未使用で残っているケースは少ないため、高値となるのです。
完全未使用かつRD評価が高値のポイント

6万7570円で落札された実際の10円玉(裏面) ※画像:第123回入札誌「銀座」 Lot番号:439 10円青銅貨 昭和28年 PCGS(MS66RD)/UNC
PCGS(Professional Coin Grading Service:世界でも評判の高いアメリカの第三者格付け鑑定会社)というコインの鑑定機関のスラブ(鑑定されたコインを収める保護用の硬いプラスチックケース)に入っており、評価は「66RD」となっています。

今回落札された10円玉はPCGSにて「66RD」という非常に高い鑑定評価を受けています ※画像:第123回入札誌「銀座」 Lot番号:439 10円青銅貨 昭和28年 PCGS(MS66RD)/UNC
時が経過すればするほど、価値は高まっていく

6万7570円で落札された実際の10円玉(表面) ※画像:第123回入札誌「銀座」 Lot番号:439 10円青銅貨 昭和28年 PCGS(MS66RD)/UNC
なお、きれいだからといって高評価が付くとも限りません。鑑定料金もかかります。そのため、よくよく吟味して鑑定は出したいですね。なお、PCGSの鑑定は一部のコイン商で取り扱いを行っています。
<参考>
第123回入札誌「銀座」 Lot番号:439 10円青銅貨 昭和28年 PCGS(MS66RD)/UNC
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