
2025年夏ボーナスの使い道は?(画像出典:PIXTA)
株式会社ロイヤリティ マーケティングが発表した「第62回 Ponta消費意識調査」(2025年6月)のデータを元に、ボーナスの使い道を見てみましょう。
ボーナス使い道ランキングTOP3:預貯金、旅行、食品
【2025年夏のボーナスの使い道(※複数回答、3つまで)、「Pontaリサーチ」調べ】【1位】貯金・預金……32.4%
【2位】旅行(宿泊を伴うもの)……6.4%
【3位】食品(ふだん食べるもの)……6.0%
【4位】外食(食堂・レストラン、和・洋・中ほか専門店)……3.7%
【5位】財形貯蓄……3.4%
【6位】衣服……2.4%
【7位】投資信託……2.1%
【8位】旅行(日帰り)……1.9%
【9位】株式……1.8%
【10位】食品(お取り寄せなど特別なもの)……1.7%
特にない……9.7%、支給されない・分からない……47.9%
2025年夏のボーナスの使い道トップは「貯金・預金」で32.4%でした。この調査開始以降、12年連続で1位ですが、預貯金と回答した割合は年々減っています。2021年の夏ボーナスでは37.1%でしたが、2022年34.8%、2023年34.0%、2024年33.4%と減り続けています。ボーナスの使い道として預貯金の割合は最も高いものの、年々減少傾向にあります。
「旅行(宿泊を伴う)」「食品(ふだん食べるもの)」は前年から増加傾向
2位は「旅行(宿泊を伴う)」で6.4%。前年の6.0%から増加しています。少しぜいたくな旅行を楽しみにする層が増えています。3位は「食品(ふだん食べるもの)」で6.0%。こちらも前年5.1%より増えています。お米をはじめとする食料品の高騰に対して、ボーナスで少し補てんしたいという気持ちから増えているようです。また、4位の外食(食堂・レストラン、和・洋・中ほか専門店)は3.7%。前年の4.9%より大きく減らしています。外食を慎み、家での食事を重視する節約志向が出ています。
「財形貯蓄」「投資信託」「株式」はいずれも減少傾向
5位の「財形貯蓄」は3.4%でした。これまではわずかながらも毎年増加傾向にありましたが、2025年は減少に転じました。7位の「投資信託」は2.1%で、前年(2024年)の2.8%から減少。9位の「株式」も1.8%で、前年の2.1%を下回る結果となっています。2024年から新NISAが始まったということで、投資信託や株式を買う人が増えていたものの、株価が下落する局面が何度か見られたため、投資熱がやや冷めた可能性があります。
ボーナスの半分以上を「貯金・預金」にまわしたい人は約55%
【ボーナスの支給金額のうち貯金・預金したい額の割合「Pontaリサーチ」調べ】「25%未満」……15.2%
「25~50%未満」……29.9%
「50~75%未満」……22.1%
「75%以上」……32.7%
ボーナスの使い道に「貯金・預金」を選んだ人は、ボーナス支給額のうち、どれくらいを預貯金にまわそうと考えているのでしょうか。同調査によると、ボーナス支給額のうち預貯金したい金額の割合が「75%以上」は32.7%、「50~75%未満」は22.1%となっており、支給されたボーナスの半分以上を貯金・預金したいと考えている人は54.8%で、全体の過半数に当たります。
また、預貯金の用途は、「老後の生活への備え」が一番多く69.4%。2位の「将来の消費への備え」は36.9%。3位の「収入の変化への備え」が35.8%となっています。老後の生活のために7割ほどの人が貯蓄している様子は、堅実に将来の生活基盤を整えようとしているのが分かります。
続いて、住宅購入や子どもの学費など「将来の消費への備え」が36.9%と、3割強を占めており、計画的な生活設計を行っている様子がうかがえます。また、「収入の変化への備え」も35.8%と同水準で、将来の収入減リスクに備えようとする堅実な家計意識も見て取れます。
ただ、この調査では、「支給されない・分からない」といった回答も47.9%もあります。前年の47.2%からも増えており、ボーナスを期待できない人が半数近くいることも忘れてはいけません。勤務先や働き方などでボーナスの有無が決まりますが、全ての従業員がボーナスを手にして、ボーナスの使い道を考えられるような環境となるとよいですね。