離婚

時代とともに変化する“見えない暴力”とは……自覚しづらい「サイレントモラハラ」の恐怖

モラルハラスメント(モラハラ)は、時代とともにどう変化しているのでしょうか。4年前と比較すると、女性加害者の増加やサイレントモラハラなど新しい形態が出現しています。(サムネイル画像:「岡野あつこ®公式チャンネル」より)

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

威圧的な言動や態度でパートナーに精神的ダメージを与えるモラルハラスメント(モラハラ)は、時代とともにその形態が変化しています。昨今では、女性加害者の増加や「サイレントモラハラ」が出現しています。

カウンセリングに訪れた相談者のケースも交えながら、モラハラの変化と被害に遭った際の対策を紹介します。
<目次>

実例「我慢妻」K子さんのケース

結婚3カ月後から夫のモラハラが始まったというK子さんの事例を紹介しましょう。

結婚当初は、グイグイと引っ張っていくタイプの夫が頼もしく見えたというK子さん。ところがほどなくして「誰の稼いだ金だと思ってるんだ?」というモラハラ発言や罵声などの精神的暴力が始まったといいます。

少しでも気にいらないことがあると、夫から何時間にもわたって怒鳴られ続け、それでもK子さんは「私は専業主婦だし……」と我慢するしかありませんでした。ついには生活費も渡してくれなくなったといいます。

そこで生活費を稼ぐためにパートとして働きに出ることになったK子さんは、わずかながらも収入を得ることによって自活への足がかりをつかみます。そしてある晩、普段より激しく夫から罵られた瞬間に、「この人とは別れる」と決めたのでした……。

モラハラをどう回避すべき?

モラハラは、密室だからこそ起こるハラスメントといえます。モラハラ夫は、家の外では愛想がいい常識的な「いい旦那さまね」と言われる人だったりします。だからこそ周囲には、被害が伝わりづらく、結果的に我慢が続き、次第に心身に支障をきたす人が多いのです。

この状況を回避するためには、モラハラ夫と物理的な距離をとるために、さまざまな理由をつけて外出したり、友人や知人との交流を持ってガス抜きすることが大切です。それによって、自分で自分の状況に気付くこともできるはずです。

時代とともに変化するモラハラ

最近では、女性からの加害がつらいと男性が悩むケースも多くなっていますし、モラハラの種類も変わってきています。例えば、「サイレントモラハラ」。口をきかない、目を合わせない、部屋に閉じこもってしまう、会話がまったくない……これもモラハラの一種とされています。

家の中という、他人からは見えない「密室」で起こる精神的暴力は、自分自身が早く気付いて早く逃げることが大切なのです。
 

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