暮らしのお金

「何か買わなきゃ」をやめるには?夏のセールに振り回されない3つのポイント

もうすぐ始まる夏のバーゲンセール。この時期、つい予定外の買い物をしてしまう人も多いのではないでしょうか。セール中でも冷静に判断するための対策を、ファイナンシャルプランナーの視点から解説します。

二宮 清子

執筆者:二宮 清子

家計簿・家計管理ガイド

もうすぐ始まる夏のバーゲンセール。この時期、「何か買わなきゃ」「とりあえず探そう」と、つい予定外の買い物をしてしまう人も多いのではないでしょうか。

欲しかったものがあるわけでもないのに、セールの空気に乗せられて、気付けばお得そうな何かを探している――そんな「分かっていてもやめられない」買い方のクセに向き合ってみませんか? セール中でも冷静に判断するための考え方や対策を、ファイナンシャルプランナーの視点から解説します。

セールが始まると「何か買わなきゃ」と思ってしまう私たち

実は私自身も、以前は「セールだから」という理由で洋服や雑貨を買ってしまうことがよくありました。でも、そうやって手に入れたものって、家に帰ってもう一度見てみると「なんか、思ってたのと違う……」と感じたり、いざ使ってみると使い勝手が悪かったりして、結局あまり出番がないままタンスの奥にしまわれてしまうことが多くありました。

なぜ、「セール=買わなきゃ」と思ってしまうの?

セール時期は、「今だけ」「限定」「お得」といった言葉があふれています。こうした言葉には、私たちの“損をしたくない”という心理を刺激する力があります。期間限定や数量限定という言葉を見ると、「今買わないともう手に入らないかも」と焦ってしまいます。

また、SNSなどで「セールでこんなの買ったよ!」という投稿を見ると、つい自分も買いたくなる……。これも、「周りと同じように動かないと損をするかも」といった心理が働いているのです。

「買い物の軸」がある人は、後悔しない

こうした流れに飲み込まれないために大事なのが、自分なりの“買い物の軸”を持つことです。

例えば「価格より使う頻度で考える」「買う目的がはっきりしている」「予算を決めている」「自分に似合うものが分かっている」といった基準があれば、安さだけに引っ張られず、自分にとって本当に必要なものを選べるようになります。

私は、セールでの後悔を減らすために、次のようなルールを決めています。
  • セールやバーゲンのときには、あえて買い物に行かない
  • どんなに安くても、心からワクワクしたり、自分のイメージにぴったりくるものでなければ買わない
 このルールを守ることで、「よく考えて選んだ、大切な一品」を手に入れられ、自然と長く愛用するようになります。物が増えすぎることもなく、管理もしやすくなりました。

今日からできる!セールに流されない3つの工夫

「気を付けよう」と思っていても、つい手が伸びてしまうのがセールの魔力。そんなときに役立つ、簡単な工夫を3つご紹介します
セールに流されないための工夫

セールに流されないための工夫

1. 物の値段より「価値」の高いものを買う
値段だけで飛びつかず、「値段以上に自分にとって価値があるか」と「価値」に着目して買うかどうかを決めて、本当に必要で役立つものだけを選びましょう。

2. あらかじめ予算を決めておく
「セールで使うのは○円まで」と決めておくと、衝動買いを防げます。予算があることで、より厳選して買い物をする意識が自然と働きます。

3. 買う前に一晩ねかせる
オンラインショッピングでは特に有効です。カートに入れたまま一晩おいて、次の日も「やっぱり欲しい!」と思えたら、それは自分にとって価値のあるものかもしれません。

セールは、うまく活用すれば家計にもやさしく、楽しい買い物ができます。ただ、「安いから」「今だけだから」と気持ちが急いてしまうと、後悔することにもなりかねません。

この夏は、「買ってよかった!」と思えるものだけを迎え入れて、心もお財布も満足できるようになりましょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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