暮らしのお金

誰でもできる!「貯金が少なくても大丈夫」と思える人の考え方と習慣

同じくらいの収入や貯金額でも「なんだか将来が不安……」という人と、「まあ、なんとかなるよ」と笑っていられる人がいます。この心の余裕の差は、いったいどこから生まれるのでしょうか。

二宮 清子

執筆者:二宮 清子

家計簿・家計管理ガイド

2025年5月に総務省が発表した2024年の『家計調査報告(貯蓄・負債編)』によると、二人以上世帯の平均貯蓄現在残高(貯蓄額)は1984万円でした。

ただし貯蓄できる金額は、家族構成や年齢、収入によって異なりますから、これが正解ということではありません。また、金額にかかわらず 将来への感じ方は人それぞれです。同じくらいの収入や貯金額でも「なんだか将来が不安……」という人と、「まあ、なんとかなるよ」と笑っていられる人がいます。その違いは、お金との向き合い方にあるようです。

貯金があっても不安な人の特徴

まず、どのような人が、貯金があっても不安を感じやすいのでしょうか。

・お金に対していつも「足りないかも」と感じている
いくら貯金しても、「まだまだ不十分」と思ってしまいがち。「老後資金は2000万円必要」などの情報を見るたびに、焦りが募ります。

・将来にかかるお金の見通しが立っていない
「教育費っていくら?」「年金だけで生活できるの?」と、具体的な数字が分からないため、漠然とした不安を抱えています。

・公的制度や保険の仕組みをよく知らない
医療費や介護費用など、「全部自分でまかなわなきゃ」と思っている人ほど、不安を感じやすい傾向があります。

・とにかく「貯めなきゃ」が口ぐせ
貯金が目的になってしまい、どう使えばいいか、どう備えればいいかが見えていない状態です。

貯金がなくても不安にならない人の特徴

逆に、貯金があまりなくても、不思議と不安を感じずにいられる人もいます。そうした人たちには、お金との向き合い方に一定の傾向が見られます。

・何にいくら使っているのか把握している
毎月何にどれくらい使っているか、ざっくりでも分かっているので、「ここを見直せばいざというとき安心」と考えられます。

・将来必要なお金をざっくりでも「見える化」している
「毎月の生活費は〇万円、年金で△万円入る。じゃあ不足分はこれくらい」というふうに、自分に合った目安を持っています。

・副業など複数の収入源がある
1つの仕事に頼りきらず、副業やスキルを活かした収入源を持っていることも。小さくても「他にも稼ぐ道がある」と思えるだけで、心に余裕が生まれます。

・「お金=道具」という感覚を持っている
お金は貯めるだけでなく、「自分らしく生きるための手段」と考えているので、数字に振り回されずにすみます。

貯金があっても不安な人、なくても不安にならない人の違い

貯金があっても不安な人、なくても不安にならない人の違い

不安を減らすために、今日からできること

貯金が多くても不安なままの人と、貯金が少なくても不安にならない人。その違いは、「いくら持っているか」ではなく、「どう備えているか」「どれくらい見通せているか」なんです。では、不安を減らすために、今からでもできる“備え”にはどんなものがあるのでしょうか?

①緊急資金を確認しよう
病気やケガ、突然の失業に備えて「生活費の3~6カ月分」を現金で確保することが安心につながります。

②最低限の生活費を知る
最低限いくらあれば生活できるかを、ざっくりでいいので確認しましょう。そうすると「何が起きてもこれだけあれば大丈夫」と安心できるようになります。

③収入源や働き方も見直してみる
副収入、資格取得、仕事のスキルアップなど、“お金を増やす”方向からの備えも、立派な安心材料になります。

これらを少しずつ取り入れるだけで、気持ちに余裕が生まれます。貯金があっても不安という人は、まずは自分にできる備えを見直して、安心感を少しずつ育てていきましょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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