亀山早苗の恋愛コラム

家事育児に追われる妻に「オレ浮気しちゃうかも」何もしない“かまってちゃん夫”にドン引き

忙しい妻に対して、「子どもと遊ぶことが育児だと思っている」「相手にされないとすねて甘える」幼稚な夫がいるかと思えば、家事育児をこなし、妻に毎日「ありがとう、愛してる」という大人の夫もいる。この差は一体何なのか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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「大人の夫」と「幼稚な夫」はこんなにも違う

「大人の夫」と「幼稚な夫」はこんなにも違う

子育てと仕事に追われる妻と、どこか他人事のように家庭を眺めつつ「我が道を行く」夫という図式。どこの家庭でも見られる光景かもしれないが……。

「オレだってやってるじゃん」と言う夫

二人ともフルタイムだろうが、妻がパートだろうが、仕事と家庭を両立させていこうという意志は、二人ともに持つべきだと考える妻は多い。もちろん妻が専業主婦の場合も、夫がまったく何もしなくていいというわけではない。そのあたりは全てそれぞれの夫婦の考え方と話し合いで決めていく必要がある。

「うちは夫が正社員、私がパートです。職場で知り合っての結婚だから、私もよく知っている会社だし収入も分かっている。だから夫の収入だけでは暮らしていけないということも重々承知。それは夫も知っているから、私がパートで働くねと言ったときは『うん。悪いな』なんて言ってたんですよ。それがいつの間にか、私は自分が働きたいから勝手に働いたことになってる」

チエさん(40歳)はそう言う。結婚して8年、一人娘は6歳になった。夫は娘をかわいがってはいるが、今まで、例えばおむつを替えたり着替えをさせたりといった、娘に直接かかわる「世話」は焼いていない。一緒に遊ぶことが育児だと思っているようだ。

家事育児をこなす上司

チエさんの職場の上司は、家事育児をきちんとこなす人だった。

「聞いていると頭が下がります。お子さんが3人いて一番下はまだ生後半年。上司は朝早く起きて朝食の準備をし、上の2人の保育園の用意をする。掃除洗濯まですませてから出勤。夕飯は妻が下ごしらえまでして、上司が定時で帰って上の2人を保育園から連れ帰り、食事の支度をするそうです。奥さん、楽そうですよねと言ったら、『3人も産んでもらっているから、このくらいしないと』って。羨ましい限りです。うちなんてゴミ捨てだけで威張ってますから」

しかもこの上司、妻に毎日「今日もありがとう。愛してる」と欠かさず言うそうだ。最初は照れたけど、気持ちを伝えることが大事だと思い直したという。つくづく羨ましいとチエさんはため息をつく。

愛情表現どころか……

「うちの夫も家事からどうやって逃れようとしか考えてないタイプ。夫の方が収入が多いけど、そういう問題じゃありませんよね。結局、私だって疲れているのに自分がやった方が早いからと家事はほぼやっています」

ショウコさん(44歳)はそう言う。夫と12歳、9歳の子どもたちとの4人暮らし。出産と育児で仕事を離れていたが、3年前に契約社員として再就職した。

「そうなるとどうしても子どものこと優先、次が家事となりますよね。うちの夫は3歳年下で甘えん坊なところがある。分かっているけど、夫の気持ちを満足させるには時間的にも精神的にも余裕がない。夫はそれが不満なんでしょうね。最近、やけに会社の後輩の女性について話すようになった。とってもかわいい子が入ってきたんですって。私は『そうなの。へえ、はいはい』みたいに聞いていたんですが、数日後、夫がキレたんです」

キレたといっても怒鳴ったり黙り込んだりするタイプではない。ショウコさんの顔をのぞき込むように見て、「オレ、浮気しちゃうかもしれない」と口走ったのだ。その瞬間、ショウコさんは怒るより先にがっかりしたという。

幼稚な夫にがっかり

「甘えん坊だというのは分かっていたけど、ここまで幼稚だとは思わなかった。浮気できるものならしてみろと言いたかったけど、それを言ったらもっとすねるのも分かっていました。それで『お父さんがそういうこと言うの、恥ずかしくない?』と言ったんです。すると夫は『オレにそんなこと言わせるの、妻として恥ずかしくない?』と言い返してきた。がっかり感が増しました(笑)」

夫に大人になってほしいと願う妻は多い。それだけ妻にかまってほしい夫が多いのだろうか。かまってもらうために結婚したわけでもないのだろうが、妻の気持ちが子どもにいきすぎて自分だけ置いてけぼり感が強いと嘆く男性は少なくない。

「父親になりきれないんですよね、いくつになっても。僕もそうだった。だから時々妻に甘えたいと思うことはありました。今振り返って分かることですけど。浮気しちゃうかも、は夫の願望と本音が半々なんだと思う。大人になりきれない男は少し甘やかしながら、父としての意識が持てるように仕向けてもらえるといいんじゃないかと……」

40代後半の男性は、自分もそうだったからと遠慮がちに言った。忙しい妻が「夫の教育」までしなければならないのだろうか。

妻側も、自分がやったほうが早いと言わずに、夫に真正面から協力体制を組もうと真剣に呼び掛けてみるしかないのかもしれない。
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