国内旅行トピックス

「新幹線隣席ガチャ」で大ハズレ! “トンデモ外国人”に遭遇した人々の悲劇【鉄道専門家解説】

【外国人旅行者エピソード #9】さまざまなシーンで遭遇する、外国人旅行者による驚きの行動。そこで、All About編集部ではインバウンドに関する500人アンケートを実施。今回は「新幹線の座席」にまつわる話題と、旅行作家の野田隆氏による対策方法をご紹介します。

執筆者:All About 編集部

新幹線の「隣席ガチャ」に外れた人々の驚きの体験とは

新幹線の「隣席ガチャ」に外れた人々の驚きの体験とは

All About編集部が実施した「インバウンド常識&非常識」アンケートに寄せられた回答のなかから、新幹線車内で“トンデモ外国人旅行者”に遭遇した人々の声をご紹介します。

狭い新幹線の車内で長時間をともに過ごす「隣席の人」は、移動時の快適度を左右する重要な存在です。乗車しなければどんな人がやってくるか分からないことから、最近では「隣席ガチャ」なる言葉も登場。隣席ガチャに外れた人々の驚きの体験談とは……。

旅行作家の野田隆氏による、列車旅を楽しむための対策方法もあわせてご紹介します。

 【電車・バス・飛行機のなかで驚いたことがある人は何%?】

新幹線車内でピクニックをするカップル

「指定席に座り、しばらくすると、私の斜め前の席に若い外国人観光客の男女が座りました。彼らは大きな声で話し始め、周りの乗客が迷惑そうに顔をしかめるほどでした。

さらに驚いたことに、彼らは持ち込んだお菓子や飲み物を座席の周りに広げ始め、まるでピクニックをしているかのようでした。その様子に、周囲の乗客は明らかに不快感を示していましたが、彼らは全く気にする様子もありません。

結局、彼らは目的の駅に着くまで大声で話し続け、車内は騒がしい雰囲気に包まれたままでした。(30代女性/北海道)」


新幹線内での飲食の是非や、お弁当のにおい問題は、新幹線マナーとしてたびたび注目されますが、この場合は「新幹線でピクニック」状態だったとのこと。できれば居合わせたくない「隣人」なのは間違いありません。

座席を強制リクライニング

「東海道新幹線に乗車中、途中から乗車された欧米系の4、5人の家族グループと思われる方々に横2列前後3列の中間に1人挟まれました。

自分は窓側席に座っていたのですが新幹線の車窓が見たいとブラインドを開けるよう言われ、それもそうかとブラインドを全開にして、お礼を言われたまでは多少強引だけどこんなものか程度の認識でした。

しかしお礼から数秒後、自分の通路側の横に座るそのグループの女性の視界を確保する為だと思いますが、後ろに座る同じグループの男性に突然力ずくで座席をリクライニングされ、大きくガックンと座席が倒れ落下するように体勢を崩しました。

何が起きたのか理解できず唖然としました。文化の違いとしても流石に他人の席を強制リクライニングは無神経すぎると思いました。(30代男性/静岡県)」


家族思いなのは素晴らしいことですが、他人の迷惑を顧みない非常識な行動は文化の違いによるものだとは思えません……。

悪気はないものの……

「新幹線の中でアジア系観光客の子供に無言で思い切り座席をリクライニングされてノートパソコンを壊された。親と思しき大人に文句を言ったものの、大声で喚き散らされて周りの迷惑もあるので引き下がった。(50代男性/埼玉県)」


パソコンが壊れるという悲劇に見舞われてしまった人も……。子どものふるまいについては周囲の大人たちに目を配ってもらいたいものです。

外国人旅行者による荷物トラブル

「新幹線を利用した際、海外からの旅行客が多く乗っている車両になった。その旅行客は自身の座席の上以外の荷物棚にも荷物を置いていたため、私は荷物を置くことができなかった。(30代女性/神奈川県)」

「かなり大きなキャリーケースを床に置いて、一席分空いているのに、キャリーケースのせいで座れなかった。(30代女性/福岡県)

「京都、大阪に旅行に行ったときに、新幹線で予約していたスーツケースの場所が外国人観光客に取られていました。スタッフにお願いして誰のスーツケースか探してもらいましたが、一言も謝罪がなかったこと。(40代女性/その他)」


事前予約制の特大荷物スペースを知らずに使用してしまう例は外国人旅行者に限らずしばしばみられます。その他にも座席上の荷物棚の占有や、スーツケースで通路をふさいでしまう例も多数報告されています。

すぐにできる対策法とは

外国人旅行者とトラブルが起きてしまったときには乗務員に対応してもらうのがおすすめですが、トラブルはなるべく避けたいもの。そのための対策法を野田隆さんにお聞きしました。

野田:訪日外国人旅行でよく利用される乗車券に、JR各社の鉄道・路線バスが乗り降り自由で利用できる「ジャパン・レール・パス」があります。ジャパン・レール・パスは新幹線の「のぞみ」「みずほ」では利用ができないため、外国人旅行者は「ひかり」に殺到する傾向があります。
 
「ひかり」は本数が少ないため、非常識な外国人旅行者と乗り合わせたら悲惨です。そのため、なるべく「ひかり」乗車を避ける、「ひかり」に乗車するときはグリーン車を利用するなどの対策が考えられます。京都・大阪方面へ旅行をするときなどに検討してみてはいかがでしょうか。
 
また、狙い目といえるのが、首都圏を中心に運行する普通列車グリーン車です。外国人旅行者は乗り方が分からないようです。チケット購入は事前にSuicaにグリーン券をチャージする方法が主流のため、Suicaを持たない外国人旅行者はお手上げみたいですね。
 
たとえば、外国人旅行者に人気の河口湖方面へ行くときには、あえて特急列車を利用せず、2025年3月に運行が開始されたJR中央線快速・青梅線のグリーン車に乗車してみるのもおすすめです。少なくとも大月まではゆったりと乗車できると思います。

河口湖・富士山をはじめ、人気観光地周辺の列車には外国人旅行者が山ほど乗っています。地方の私鉄は車両のキャパが少ないため、自由席は悲惨です。特急列車に乗車するなら、事前に指定席を確保しておくことが賢明です。


いかがでしたか。新幹線車内で居合わせた外国人旅行者の奇想天外な行動に、翻弄される人々が後を絶たないようです。鉄道会社側にも、ルールやマナーのさらなる周知徹底など、早急な対応をお願いしたいところです。

野田隆プロフィール
名古屋市生まれ。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、「ヨーロッパ鉄道と音楽の旅」を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。All About 鉄道ガイド。

>>>【グラフ】電車・バス・飛行機のなかで驚いた経験がある人は何%?

<調査概要>
インバウンド常識&非常識に関するアンケート
調査方法:インターネットアンケート
調査期間:2025年2月21日~3月7日
調査対象:全国10~70代の500人(男性147人、女性344人、回答しない7人、その他2人)
※回答者のコメントは原文ママ
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