「信号無視」「対向車線はみだし」などのヒヤリが多数
今回、All About編集部が実施したアンケート(回答者121名)によると、「高齢者ドライバーにヒヤリとしたことがある」と回答した人は全体の98%にのぼった。そして最も多かったのが、交差点や横断歩道での「信号無視」や「一時停止無視」に関するエピソードだ。また走行中の危険運転エピソードも多く寄せられた。「国道を走行中、かなりの低速で走る軽自動車が前を走っていました。何もないところで急ブレーキを踏んだり、対向車がいるのに中央線をはみ出したりと、非常に危険な運転でした。しばらくして前方の信号が赤になった際には、なんとノーブレーキのまま信号無視。そのまま交差点を直進していきました」(50代・男性)
「交差点で青信号になり横断歩道を渡ろうとした際、高齢ドライバーの車が一時停止せずに突っ込んできました。間一髪で避けましたが、反応が遅れていたら大事故になっていたかもしれません」(30代・女性)
「青信号で進もうとした瞬間、猛スピードで信号無視して走り抜けた車がありました。運転席を見ると高齢の男性で、本当に恐怖を感じました」(40代・女性)
「右折矢印が出たので曲がろうとしたその瞬間、直進車が止まらず走ってきました。まさかと思いましたが、案の定の信号無視。もしそのまま右折していたら衝突していたと思うとゾッとします」(50代・女性)
「子どもの頃、高齢ドライバーが一方通行を逆走し、ぶつかりそうになったことがあります。しかも違反をしているのに『危ないだろ!』と逆に怒鳴られたのが強く印象に残っています」(50代・女性)
「右折レーンにいた高齢者の車が、信号が変わったとたんに合図もなく直進レーンに割り込んできました」(30代・男性)
「対向車が車線をはみ出してこちらに迫ってきたことがありました。ギリギリで回避できましたが、本当に怖かったです」(20代・男性)
「あと一歩でひかれるところ」路上だけではない“駐車場”での暴走
ヒヤリとした体験は路上だけではなく、駐車場などでも多く見られた。運転する側にとっても、歩行者や自転車利用者にとっても、こうした事例はもはや他人事ではない。今後、高齢者人口のさらなる増加にともなって、事故リスクも高まることが予想される。「複合施設の駐車場で、高齢ドライバーがアクセルとブレーキを踏み間違え、店舗に突っ込んでいきました。もし自分が巻き込まれていたらと思うと、今でも怖くなります」(20代・女性)
「駐車場に向かって歩いていたとき、突然スリップ音が響きました。咄嗟に足を止めると、高齢者が顔を下に向けたままハンドルを握り、勢いよく出てきてそのまま壁に衝突。あのまま進んでいたら自分も危なかったと思います」(30代・男性)
「買い物帰りに駐車場を歩いていたところ、止まっている車の運転席にいる人と目が合いました。するとその高齢者が、こちらを見たままいきなり発進。あと一歩でひかれるところでした」(50代・男性)
運転技術を正しく評価する制度づくりや、家族による声掛け・介入、そして高齢者自身が運転の限界に気付くための支援が、社会全体で求められているのではないだろうか。
<調査概要>
調査方法:インターネットアンケート
調査期間:2025年3月12日~2025年3月26日
調査対象:121人(男性:48、女性:73)
回答者のコメントは原文ママ