『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』(西原亮著)では、コンサルで超優秀な上司から著者が叩き込まれたという、時間や労力を無駄にせず成果を出せる仕事のコツをお伝えしています。
今回は本書から一部抜粋し、仕事ができる人の「チームワーク」の当たり前から「『悪い知らせ』を最初に伝える」というコツを紹介します。
「悪い知らせ」を最初に伝える
「悪い知らせほど、いち早く、最初に相手に伝える」仕事ができる人は、この大切さを誰よりも理解しています。理由は明確で「改善策をすぐに打てる」からです。
取引先のクレーム、社内システムの停止、契約の頓挫など、仕事における悪い知らせを上げたらキリがありません。
それなのに、悪い知らせを伝えずに、よい知らせばかりを伝えたあげく、最終的にはどうしようもないほど大きな問題になっている、という状況はよく発生します。
たとえば「大切な商談の日に、目覚めたら商談時間10分前だった」という血の気の引くような状況を思い浮かべてください。
取引先にも上司にも怒られることは必至です。連絡するのは嫌ですよね。
いっそのこと、今日はこのまま休んでしまい「体調が悪すぎて1日中寝込んでしまい、連絡もできなかった」と事後報告で済ませたくなるかもしれません。
「悪い知らせ」を言えない人はエゴイスト
しかし、悪い知らせをすぐに言えない人は「自分の感情を優先するエゴイストだ」と見なされます。「怒られるかもしれない」という自分の恐れを優先して、自分がいつ到着するか伝えないのは、自分本位な考え方だからです。一方で、すぐに寝坊したことを伝え、到着時間を共有すれば、上司に余計な心配(例:事故に巻き込まれたなど)をさせずにすみます。
上司は商談前のわずかな時間に、資料の準備や、お客様への説明などの「対策」を打つことができるのです。
つまり、Bad News First/Fast(バッドニューズファースト)の徹底は、関係者への被害を最小化することにつながります。
また、悪い報告をいち早く伝えることで、自分の信頼を高めるきっかけになります。自分の気持ちを優先せず、会社視点で考えることができると認められるからです。
「悪い状況」には誰しも陥ります。しかし、言い訳をせずに悪い知らせを伝えられるかどうかで、あなたの仕事人生が変わるのです。
「悪い知らせほど、いち早く、最初に相手に伝える」
これは絶対に守るべき大切な心構えですので、ぜひ徹底してください。
西原亮 プロフィール
株式会社明治クッカー代表取締役|慶應義塾大学卒業後、アメリカ・ニューヨークに拠点を置く投資ファンドと大手総合商社の合弁にて設立された経営コンサルティング会社に入社。同社で5年の勤務を経て30歳を迎えた2013年、父親の跡を継ぐために明治クッカーに参画、同年8月より代表取締役に就任。 2019年より「にっしー社長」としてYouTube、およびTikTokにてビジネススキルの情報発信を開始。