年金・老後のお金クリニック

1月で63歳になりました。63歳から年金をもらったら、いくらもらえますか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は63歳から年金を受給したら、いくらになるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は63歳から年金を受給したら、いくらになるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:63歳から年金を受給したら、いくらもらえますか?

「1月で63歳になりました。63歳から年金をもらったら、いくらもらえますか? 今は会社に勤めています」(チップくん)
年金を2年繰り上げると、いくらもらえる?

年金を2年繰上げると、いくらもらえる?

A:63歳から老齢年金をもらうと、12%減額された年金を一生涯受け取ることになります

相談者「チップくん」さんは男性としますと、老齢年金をもらえるのは、原則65歳からになります。ですが、希望すれば、65歳も待たずに、63歳からでも老齢年金を受け取ることができます。これを繰上げ受給といいます。

繰上げ受給は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方とも同時に繰上げ受給する必要があります。そして、繰上げする期間に応じて、ひと月当たり0.4%(昭和37年4月1日以前生まれの方の減額率は0.5%となります)減額された年金を一生涯受け取ることになり、その減額率は変わりません。一度繰上げ受給すると取り消しもできません。

減額率の計算式は以下の通りです。
 
・減額率(最大24%※)=0.4%×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数
 
※昭和37年4月1日以前生まれの方の減額率は0.5%のため、最大30%となります。

「チップくん」さんは、昭和37年1月生まれになりますから、63歳で繰上げ請求をすると……
0.5%×24カ月(2年×12カ月)=減額率12%

老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)を65歳から年額150万円受け取れるとした場合、150万円×(1-0.12)=132万円を一生涯受け取ることになります。

その他、繰上げ受給すると、国民年金に任意加入できなくなる、障害年金の事後請求もできないなどのデメリットが複数あります。

相談者「チップくん」さんは、会社に勤めているとのこと、老齢年金を繰上げ受給した場合、在職老齢年金には注意が必要です。

在職老齢年金とは、厚生年金に加入して給与収入を得ている場合は、基本月額(老齢厚生年金の報酬比例部分の月額)とおおよその給与収入(総報酬月額相当額)の合計が支給停止基準額50万円(令和6年度)を超えると、老齢厚生年金受給額の一部、もしくは全額が支給停止されるという制度です。

年金事務所に相談しながら検討してみましょう。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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