しかし実際は、40代以降で結婚し、幸せな夫婦生活を送っている人たちも多くいるようです。20代や30代の結婚とは異なる、“晩婚ならではのメリット”はあるのでしょうか。
人生経験を重ねた者同士の結婚は、うまくいきやすい
45歳で結婚した沙也加さん(仮名)。若い頃は「結婚は早ければ早いほどいい」と信じていたといいますが、今は意外な晩婚のメリットを感じているのだとか。「20代や30代の頃は、結婚相手を選ぶ際に条件ばかりを見たり、周囲の意見に振り回されがちでした。晩婚のいいところは、自分自身もある程度成熟しており、他人軸ではなく本当に自分に合った結婚相手を選べること。結婚してみて『こんなはずじゃなかった』ということが避けられると思います。
また、大人になるといい意味で現実的になるので、相手に対して高い理想を求めすぎたり、幻想を抱くこともなく、等身大で一緒にいられるのがいいですね」
互いに人生経験を重ね、成熟した大人同士の結婚は、想像以上にうまくいくようです。
子どもがほしいのであれば年齢の問題は避けられないのが現実ですが、それは別として、“夫婦になる”というのは何歳になってもできること。40代や50代になったからといって、結婚は遅すぎると諦めてしまうのはもったいないのです。
性欲が落ち着き、安定した関係を築けている
晩婚した男性側の意見はどうなのでしょうか。50歳で結婚したという宏樹さん(仮名)も「晩婚には晩婚のいいところがある」と言います。「まず、自分の年齢が上がって、若い頃に比べてずいぶん性欲が落ち着いたので……。他の女性に目移りすることもなく、安定した関係を築けています。
あとは、互いに40歳以降で結婚すると、経済的に安定しているのが何よりの強みですね」
やはり結婚生活とお金は、どうしても切り離せないもの。経済的な余裕は心の余裕にもつながるでしょう。
また、年齢を重ねると若いときの勢いなどは失われる一方で、落ち着いた家庭を築きやすいのも晩婚の強みかもしれません。
経験者たちが語る、晩婚ならではのメリット。何歳になったとしても幸せな結婚をつかむチャンスを諦める必要はありません。
【この記事の筆者:小澤 サチエ】
ライター/エディター。慶應義塾大学文学部卒。『東京カレンダー』Web編集部にて数々のヒット企画を手掛けた後、フリーランスのライター、エディターとして独立。恋愛や結婚、離婚など幅広く執筆。