「お酒は飲まないから安くして!」と言われて……
「最近はノンアルコールドリンクも高いんですよ」とぼやくのは、ユキさん(仮名・32歳)。「私はお酒を飲む方ですが、全く飲まない女友達もいます。もちろん普段は飲まない子に気を使って、自分が多めに払うようにしていますね。それでも時々困ることがあります。
ちょっとおしゃれなレストランなどに行くと、最近はノンアルコールドリンクも高くて、お酒と値段がほとんど変わらないことがあるんですよ。それでもノンアル派の友達から会計時に『私、お酒飲んでいないんだけど……』と言われると、自分が多く払わざるを得ないじゃないですか。内心『そんなに変わらないんだけどな……』と思いつつ、多めに出すようにしていますが」
さらにユキさんは、学生時代の友人が集まる飲み会や女子会の幹事を務めることが多く、会計時に頭を抱えることがあるそう。
「大人数の飲み会だと、飲み放題付きのパーティーメニューにしてしまうのが楽で助かるのですが、お酒を飲まない参加者から『私、お酒は一滴も飲めないのになんで飲み放題料金を払わなくちゃいけないの?』とクレームをつけられて、困ったことがありました」
「少し飲む人」も「たくさん飲む人」と一緒に割り勘にされてしまう
悠里さん(仮名・36歳)は“ノンアル派”ではないものの、お酒はあまり強くないそう。軽く嗜む程度ですが、飲み会の雰囲気は好きなので友人たちとよく飲みに行くと言います。そんな悠里さんも、お会計でモヤモヤした経験があるのだとか。「私はお酒に弱いですが、外食に行ったらせっかくだし1杯くらいは飲みたいんです。でもたまにモヤっとするのが、一緒に食事する友達がとてもたくさんお酒を飲んだとき。数杯の差なら気にしないのですが、新年会で、他のみんなが頼んだワインボトル数本分を、私も一緒に割り勘にされてしまったんです。
私の心が狭すぎるのでしょうか……? 完全に“ノンアル派”の子は、会計で差をつけてもらうことが多いようですが、私のように“ちょっとだけ飲む派”の場合、たくさん飲んでいる人と割り勘にされてしまうことが多いです」
確かに自分から「会計の差をつけてほしい」と言い出すのは、気が引けるかもしれません。しかし他の友人がボトルで頼んだワインまで割り勘にされてしまうのは、不公平だと感じるのも無理はないでしょう。
他の人たちは「誰がどれだけ飲んだか」気付いていないケースがほとんどなので、自分は1杯しか飲んでいないことをやんわり伝えてみてもいいかもしれません。
「お酒だけでなく、食べた分量も考慮して」
「飲んだ・飲まないだけでなく、食べた量も考慮してほしい」と主張するのは、実香さん(仮名・35歳)。「お酒をたくさん飲む人と飲まない人がいたら、当然会計の差はつけるべきだと思っている」という実香さんですが、それと同様に「食べた量も考慮すべきなのでは?」と思った出来事があったそうです。
「趣味で知り合った仲間同士で、焼肉に行ったときのこと。男性1人、女性2人というメンバー構成だったのですが、男性がものすごくたくさん食べるんです。私たち女性側が満腹になった後も、1人で何皿もお肉を追加して、最後にシメも2種類頼み、1人で平らげていました。
それなのにお会計は割り勘にされたんです。私たちの倍以上食べたんだから、さすがに少しくらい多めに払ってほしかったですね……。知り合って間もない相手だったので、言い出せませんでした」
せっかくの楽しい食事会や飲み会。会計が原因で誰かが不快な思いを抱えるのは避けたいですよね。お酒を飲む人も飲まない人も、相手の立場を考えてあげることが何より大切です。
※20歳未満の飲酒は禁止されています
【この記事の筆者:小澤 サチエ】
ライター/エディター。慶應義塾大学文学部卒。『東京カレンダー』Web編集部にて数々のヒット企画を手掛けた後、フリーランスのライター、エディターとして独立。恋愛や結婚、離婚など幅広く執筆。