実に額面金額の6500倍で落札されたわけです。裏面だけ見るとなんてことはないどこにでもありそうな10円玉。しかしながら、表面に“とあるエラー”が生じたことで高額落札となりました。今回は、一見偽物と間違えそうなコインの中で、実はエラーコインであり、かつ高値となり得るコインについて解説します。
裏面は普通だが……
6万5000円で落札された10円玉(裏) ※画像出典:第60回 日本コインオークション
実はこの10円玉、“表面”にエラーが発生しているのです。
6万5000円で落札された10円玉(表) ※画像出典:第60回 日本コインオークション
今回の10円玉は大きく捲れています。つい剥がしたくなりますが、剥がしたら価値がガクンと下がってしまいます。こうした捲れエラーは、捲れ具合によって価格が異なり、一般的に、大きく捲れていたり、変わった捲れ方をしていればしているほど価値は高くなると考えられます。
最近のコインで捲れエラーがあればさらに高値となる可能性大
捲れエラーに限ったことではありませんが、通常、こうしたエラーコインは不良品の一種であるため、製造時に発見されれば回収されることになります。しかしながら、時々発見されることなく市場に出回ることがあります。特に、昭和のコインはまだまだ今のような製造技術があったわけではないため、エラーコインが出回っている可能性は十分あるのです。もしも、同じような捲れエラーが令和のコインから見つかったとなると、今回の10円玉以上の高値になることは間違いないでしょう。技術は進んだとはいえ、絶対にないとは限りません。少しでも変だと思う貨幣があったら、偽物と疑うだけではなく、“エラーかもしれない”と疑ってみましょう。オークションに出品すれば、高額落札になるかもしれませんよ。
<参考>
第60回 日本コインオークション「日本 10円青銅貨 捲れエラー 昭和48年(1973) 4.49g 02-9」
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