季節を感じる! 東京の祭り・イベント
東京(23区)は春・夏・秋・冬の変化がハッキリとしている街。温帯に属するので、一年を通して過ごしやすくはあるものの、夏は高温多湿、冬は乾燥など、季節ごと特徴ある気候が巡ってきます。季節を感じる行事もさまざま開催! 東京の気候と主なイベントを、季節ごとにご紹介しましょう。【目次】
・東京の春 ~ビルの谷間でもさくら祭り
・東京の夏 ~江戸情緒溢れるイベント満載
・東京の秋 ~秋晴れの下、青空ショッピング
・東京の冬 ~年末の声はイルミネーション点火から
東京の春~ビルの谷間でもさくら祭り
水上から隅田川の桜を愛でる屋形船も人気。残念ながら開花宣言が出た後ではすでに満員という状況、予約はお早めに! |
厚手のコートがまだ手放せないうちから東京はお花見の話題で盛り上がります。3月中旬~下旬に靖国神社にある『桜の開花標本木』で開花が確認されると、いよいよ東京に桜の季節が到来です(3月下旬・4月上旬がピーク。最長で4月下旬くらいまで)。
東京のお花見スポットと言えば、上野恩賜公園や皇居・千鳥ヶ淵(半蔵門・九段下)、新宿御苑、隅田公園(浅草)など。上野恩賜公園では、1200本の桜が咲き誇る公園内に1300個のぼんぼりが点灯する『うえの桜まつり』が開催。台東区・墨田区2つのエリアにまたがる隅田公園では墨田区側で『墨堤さくらまつり』、台東区側で『隅田公園桜まつり』が行われます。
また高層ビルの谷間、オフィス街などでも桜並木をあちこち見られるのは東京ならでは。仕事中のビジネスマンの目も楽しませてくれる桜色のトンネルが、コンクリートジャングルを彩ります。オフィス、ホテル、ショップ、コンサートホールの集う赤坂のアークヒルズには全長700mの桜の名所・桜坂があり、毎年恒例『アークヒルズさくら祭り』が行われます。
熱気渦巻く三社祭。毎年100万人以上の人出があり、観光客で一年中賑やかな浅草もこの日ばかりはいつもと違う表情に |
5月に入ると東京は新緑の季節に。日によっては夏のファッションで十分過ごせるほどの陽気になり、梅雨入りを前にもっとも過ごしやすいシーズンを迎えます。
この時期のイベントと言えば江戸三大祭り。江戸時代から天下祭として親しまれてきた神田神社の『神田祭』は5月中旬に。毎年3日間に150万人の人出がある浅草神社の『三社祭』は5月17日、18日近くの週末に。そして6月に入ると、子供たちの様子がなんとも可愛らしい稚児祭りも行われる日枝神社の『山王祭』が開催されます。
東京の夏~江戸情緒溢れるイベント満載
江戸時代、疫病が流行したときに厄除けの意味を込めて打ち上げられたのが始まりという花火大会。今も昔も東京の人気イベントです |
東京の夏は30度を超える日が多く、湿度が高い蒸し暑い日が続きます。都会ならではの“ヒートアイランド現象”の影響も大きく、夜は熱帯夜になることもしばしば。一方、建物の中や交通機関では冷房でキンキンに冷えているところも多いので、屋内で過ごすことが多い場合、羽織れるものを一枚持って出た方が安心でしょう。
さて、そんな東京での夏のビッグイベントと言えば、7月から順次行われる花火大会。2万発以上の花火が打ち上げられる7月下旬の『隅田川花火大会』や、神宮球場や国立競技場が会場となる8月上旬の『神宮外苑花火大会』、同じく8月上旬開催の海上の花火大会『東京湾大華火祭』などなど、有名花火大会が次々開催されます。
また下町の情緒を味わえるイベントといえば7月6日~8日の『入谷朝顔まつり』。入谷鬼子母神を中心として120軒の朝顔の店が並びます。また浅草寺の境内では200ものほおずき屋が軒を連ねる『ほおずき市』が開催。こちらは7月9日~10日に行われます。
8月には国際色豊かなお祭りも! 六本木ヒルズに近い麻布十番商店街で行われる『麻布十番納涼まつり』は、大使館が多い土地柄ゆえ世界各国の味が楽しめる露天が並び、外国人も沢山訪れるインターナショナルな雰囲気のお祭り。
そして全国から集結した5000人のパレードコンテストが見物なのが『浅草サンバカーニバル』。華やかなコスチュームを身にまとったサンバダンサー達が浅草の中心部を踊り歩き、その様子は浅草・夏の風物詩となっています。
東京の秋~秋晴れの下、青空ショッピング
11月中旬から12月上旬にかけて行われる明治神宮外苑いちょう祭り。懐かしいドラマの名シーンを思い出して写真を撮る人も |
9月に入ってからも真夏日はありますが、徐々に気温は落ち着き、やがて青空の美しい秋がやってきます。
秋晴れの日に楽しい東京のイベントと言えば、10月に行われる『かっぱ橋道具まつり』と、『神田古本まつり』。かっぱ橋道具まつりは、上野と浅草のちょうど間、食器や調理器具など“食”にまつわる道具が何でも揃う問屋街・かっぱ橋商店街のお祭りで、いつにもましてリーズナブルなワゴンセールなどでは、思わぬ掘り出し物に出会える大チャンスです!
一方、神田古本まつりは日本を代表する古書の街・神保町の一大イベント。メインストリートである靖国通りでは各お店の前に、店と向かい合うようなかたちで本棚が並べられ、それがずら~っと連なった“本の回廊”が出現します。街全体で100万冊という、本の大バーゲンです。
11月に入ると東京にも紅葉の季節が到来。ドラマのロケ地としても有名な明治神宮外苑のいちょう並木では、『明治神宮外苑いちょう祭り』が開催。全国各地の物産ブースが並ぶほか、イベントが行われます。
東京の冬~年末の声はイルミネーション点火から
恵比寿ガーデンプレイスのクリスマスイルミネーション。毎年スタイリッシュなスタイルで大人のクリスマスにもぴったり |
徐々に日も短くなり、気温も低くなると東京も冬支度に入ります。雪はちらつく程度で、都心での積雪はあまりありません。
空気が澄み切っているこの季節、東京で人気を集めるイベントはやはりクリスマスイルミネーション。お台場・デックス東京ビーチの『台場メモリアルツリー』や六本木ヒルズのイルミネーション、有楽町から大手町を結ぶ丸の内仲通りのライトアップ、恵比寿ガーデンプレイスでは世界最大級のバカラ製シャンデリアなどなど、趣向を凝らしたイベントがクリスマス気分を盛り上げます。年々開催スタートが早まり、11月上旬から始まるイベントも珍しくありません。
クリスマスが終わって新年。新たな気持ちで迎えるイベントといえば初詣です。日本一の参詣者数を誇る『明治神宮』、仲店での買い物も楽しい『浅草寺』、初詣の後は東京タワーでの初日の出……というコースも粋な芝の『増上寺』、年初めに恋愛成就を何よりもお願いしたい人に大人気の『東京大神宮』などなど。様々な神社仏閣の中から、御利益、目的にあった初詣スポットを選ぶことができます。
1年に4日だけ立つ市『世田谷ボロ市』。骨董から生活用品、オシャレなアジアン雑貨まで様々な商品があふれかえっています |
この他、冬の人気イベントでは、12月と1月に世田谷で行われる430年の歴史を持つ露天市『世田谷ボロ市』。そしてまだ3回しか開催されていないというのに、すっかり東京を代表するイベントとなったのが2月の『東京マラソン』です。ランナーとしての参加は、抽選があり大変狭き門ですが、声援を送る応援団としての参加は沿道に行けば誰でもOK! ランナーからは「沿道の声援が世界1」と言われる東京マラソン。大会を支える声の1つになってみてはいかがでしょうか。