資産運用

日によって損失が300万円ほどになり、平常心が保てません。損切りするべきですか?

みなさんから寄せられたお金に関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は「損失が出ている資産をどうするか」についてです。

執筆者:All About 編集部

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みなさんから寄せられた新NISAに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は「損切りの決断ができずに悩んでいる」という方からの質問です。

Q. マイナスが出ているリスク資産があるのですが、損切りできずにいます

「現在、100万円以上の損失が出ており、円高が進むと300万円以上の損失になる日もあり、精神状態が平常でいられません。このような状態で、どのようにして損切りを決断すればよいのでしょうか?」(jth-wajpさん/44歳)

◾️金融資産:現金預金200万円/リスク資産3000万円
損切りできずに悩んでいる相談者

損切りできずに悩んでいる相談者

 

A. 「リスク過多は危険です。損失が少ないうちに一度清算を」(深野さん)

100万円以上、場合によっては300万円以上の損失が出ているとき、冷静に判断するのは難しいかもしれません。しかし、精神的に負担を感じている場合は、一度リスクを減らすために清算するのがよいでしょう。投資では、リスクを取りすぎないことが重要です。

現在、為替は1ドル=150円前後と、円高が極端に進んでいるわけではありません。そのため、想定される損失も極端に大きくなる可能性は低いと思われます。ただし、個別銘柄の場合は、為替の影響だけでなく、企業の業績や市場環境によって株価が変動するため、売却のタイミングは慎重に判断する必要があります。

今後も為替や市場の乱高下が続くことが予想されます。精神的に平常心を保てないほどの投資は避けるべきです。決断には勇気がいるかもしれませんが、一度清算した後は、資産全体の状況を見直し、無理のない範囲でリスク資産の金額を設定することをおすすめします。

例えば、総資産が3200万円ある場合、リスク資産を500万円程度に抑えるようにするといったように、無理のない範囲でリスクをコントロールすることが、長期的に安定した投資にもつながります。

◾️動画では他の相談も取り上げています。ぜひ併せてご覧ください!

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など
 
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