Q:年収が180万円まで上がると将来の年金はいくら増える?
「私は48歳で、夫の扶養に入っておりパート収入120万円ですが、夫の扶養から外れて年収が180万円まで増えると、月々の社会保険料と将来の年金はいくらになりますか。扶養の範囲内か、外れるか悩んでいます」(匿名希望)年収180万円だと、月々の社会保険料はいくら? 将来の年金はどのくらい増える?
A:年収180万円に増えた場合の月々の社会保険料は、厚生年金保険料が月1万3725円、健康保険料・介護保険料(40歳以上)が月8685円。これに雇用保険料が加わります。年金受給額は、1年間で、将来老齢厚生年金が年額約9867円増額します
社会保険とは健康保険・厚生年金保険を指します。社会保険料を計算するときには、被保険者ごとの標準報酬月額と標準賞与額に、保険料率を乗じて計算します。標準報酬月額とは、基本給や、残業手当、通勤手当などを基に計算します。標準賞与額とは税引き前のボーナスの額から1000円未満の端数を切り捨てたものを指します。
例えば、主に中小企業で働く従業員やその家族が加入する「協会けんぽ」の場合、「令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)」があり、都道府県ごとに健康保険・厚生年金保険を調べることができます。
相談者が東京都にお住まいで年収が180万円になった場合、基本給+通勤費、賞与なしと仮定すると、標準報酬月額15万円(180万円÷12カ月)となり、協会けんぽ・東京支部『令和6年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表』によると、厚生年金保険料が月1万3725円、健康保険料・介護保険料(40歳以上)が月8685円となります(それぞれ会社と折半するため、折半額)。これに雇用保険料が加わり、合計で月2万円を超える額が社会保険料を負担することになります。
将来もらえる年金額がどのくらい増えるのかについては、年収180万円で1年間、厚生年金に加入した場合「15万円×5.481/1000×12カ月≒9867円」と計算ができます。したがって、65歳からの老齢厚生年金額は年額約9867円増額します。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)