島田佳奈の恋愛コラム

「よかれと思って」が実は迷惑行為に……? “おばさん認定”されてしまう「母親面」の正体とは

母性は受け取る相手によって解釈が大きく異なります。よかれと思ってやったことが逆効果になるのはたまりません。そこで今回は、母性を逸脱した「母親面」的な行為の線引きについて深堀してみます。あなたもうっかりやっていないか、振り返ってみましょう。

島田 佳奈

執筆者:島田 佳奈

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母性を逸脱した「母親面」とは

母性を逸脱した「母親面」とは

相手を思って「母性」を発揮しても、受け手によっては「母親面したおばさんの迷惑行為」と捉えられてしまうことも。うっかり“おばさん認定”される事態に陥っていないか、周りに「母親面」をした人がいる場合、どう接したらいいか、解説します。
<目次>

「母性」を逸脱すると逆効果に……?

母性とは、子どもを育てるための本能的な感情や行動のこと。これは単に生物学的な役割に留まらず、愛情や思いやり、保護欲といった感情をも包含します。

「子どもに対する無償の愛情」に代表される母性ですが、そのターゲットは子どもに限りません。母親のような愛情のかけ方に救われる人も多く、人間関係や社会の中で重要な役割を果たしているといえます。

しかし、母性は受け取る相手によって解釈が大きく異なります。過剰な心配や擁護をする行動は、相手に喜ばれるどころか迷惑になってしまうことも。たとえそれが愛情によるものであっても、相手にしてみれば「母親面したおばさんの迷惑行為」になってしまうのです。

よかれと思ってやったことが逆効果になるのはたまりません。そこで今回は、母性を逸脱した「母親面」的な行為の線引きについて深堀りしてみます。あなたもうっかりやっていないか、振り返ってみましょう。

「母親面」=「おばさん認定」される行動とは

一般的に、年齢を重ねた女性を「おばさん」と称しますが、なかにはいつまでも「おばさん」認定されず「お姉さん」扱いされる女性もいます。それは決して外見が若い人ばかりではありません。見た目が美人なのに「おばさん」認定されている人もいます。

「おばさん」という言葉には、外見のみならず「おばさん的な行動をする」ニュアンスも込められているのでしょう。そのうちの一つが「母親面」ではないかと筆者は考えます。「母親面」と称される行為とは、他人を過剰に心配したり干渉したりすること。それらの振る舞いは、まさに母親そのもの。

過剰な心配とは、例えばSNS上の投稿に対し、お節介なまでの世話焼きコメントをしてしまうこと。深夜のつぶやきに「こんな時間まで起きてたら明日しんどいよ。早く寝た方がいいと思う」とコメントされたら、よほど親しい人でも「おかんかよ!」とツッコミたくなるに違いありません(笑)。食事の投稿に栄養面のクソバイス(求められてもいないのに余計なアドバイスをしてくること)も、コメントされる側にしてみれば、その「母親面」にうんざりしてしまうかも。

ネット越しでもイヤなのに、リアルで母親面されたらもっとうんざりです。会社の先輩から無駄に世話を焼かれたり、フォローの範疇(はんちゅう)を超えた行動(相手の分まで弁当を作ってくる、取引先に「うちの〇〇をよろしくお願いします」などと勝手にあいさつする)をされたら、助かるどころか辞めたくなってしまいます。

「母親面」する人には、どう接するのが正解?

母親面モードになるのは「自分より年上の女性」であることがほとんどです。しかし年齢的に「お母さん」ほど離れているとは限りません。かつ、身内的な親切心(という名のお節介)を発揮するのは、相手が無用に親近感を抱いているから。

人間関係においては、なるべく誰からも嫌われない方がいいし、自分が好意を抱いている相手からは同じように好かれる方がいいに決まってます。しかし中には「心の距離」を保てない人もいます。だからこそ、相手からウザがられているのも気づかなかったり、たいして親しくもないのにまるで家族(母親)のように接してくるのです。

「母親面」な行動の裏には、愛情や親切心があります。ただちょっと相手がどのように受け止めるのか、想像力が足りないだけ。悪意ではないから困ります。

そんな年上女性に対しては、最低限の義理(形式的にお礼を述べるなど)は果たしても、必要以上に感謝を伝えないこと。間違っても「喜ぶフリ」などしてはいけません。ますます母親面がエスカレートしてしまいます。

家族みたいな親近感を阻止するためには、反対の態度(他人行儀)を徹底するしかありません。しかし間違った距離感で接してくるような人は、相手の態度に鈍感なタイプである可能性が高いので、察してもらえなければハッキリ「迷惑です」と伝えるしかないでしょう。

「母親面」してしまわないためには、どうすればいい?

もしかしたら自分が「母親面」しているかも……と不安になったなら、明日から気をつければ大丈夫です。

後輩や年下の友人に対し、ついつい世話焼きをしたくなってしまう「おかん」タイプのあなたは、行動そのものにブレーキをかけるのではなく、相手の反応を確かめることに、今より意識を向けてみて。心から喜ばれていればOKですが、わずかでもお礼がぎこちなかったり表情が作り笑顔だったりしたら、即座に「ごめん、余計なお世話だったね」と謝ること。

人間関係は試行錯誤の繰り返し。時には失敗してしまうこともあります。そこで大事なのは、わだかまりを残さないこと。すぐにその場で会話を重ねれば、間違いにも気づけるし誤解を生まずにすみます。

年下だからといって子ども扱いするのも「母親面」の一つ。いくらあなたが年上でも、年下の相手を必要以上に「下」扱いするのはよくありません。同じ母親なら「見守る」ようにするのも、一つの愛情表現ではないでしょうか。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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