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投資に役立つ!おすすめの資産配分と投資アプリ

ポートフォリオの決め方は投資の「キモ」ですから、その方法を知りたいご質問者さまはとても筋が良いと思います。そこで本記事では、資産運用で適切なポートフォリオを組む方法や投資アプリについて、筆者の考えをまとめていきます。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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投資に役立つポートフォリオの作り方やアプリとは?

投資に役立つポートフォリオの作り方やアプリとは?

先日、読者の方よりこんな質問をいただきました。

「投資に役立つポートフォリオの作成方法やおすすめのアプリなどあれば教えてください」(50代男性)

年金など巨額を運用しているファンドの運用成績は、資産配分(何をいくら買うか?)で大部分が決まると言われています。

資産配分つまりポートフォリオの決め方は投資の「キモ」ですから、その方法を知りたいご質問者さまはとても筋が良いと思います。そこで本記事では、資産運用で適切なポートフォリオを組む方法や投資アプリについて、筆者の考えをまとめていきます。

ポートフォリオの作り方と管理の仕方

先にも触れたように、資産運用の成績の大部分は「資産配分」で決まります。つまり、「どの資産を」「いくら買うか」が大事ということです。

ポートフォリオを組む方法論はさまざまですが、筆者の場合は(1)リスク許容度を考える、(2)資産クラスの配分を決める、(3)資産クラス内の配分を決める、(4)定期的に資産配分を見直す、という4ステップでポートフォリオを作り、管理しています。

1. リスク許容度を考える

ポートフォリオを作る際に、まず考えなければならないのは「リスク許容度」です。これは簡単に言えば、どれだけの損失まで「許容できるか」ということです。

投資にリスクはつきものです。素晴らしい投資先を見つけたとしても、一時的に資産評価額が半分に減ることもあります。

暮らしていくのに必要なお金までリスクに晒してしまうと、転職してお金が必要になったり、退職して老後資金を下ろしたりしたいときなど「株を売りたい」「売らなければならない」ときに、資産評価額が暴落してしまっては大変です。

よって、「絶対に守らなければいけないお金」と「多少、リスクに晒しても問題ないお金」をきちんと分けて、まずは守るべきお金を守ることが最優先です。

2. 資産クラスの配分を決める

次に考えるのは、どの資産クラスにどれくらいのお金を振り分けるかです。資産クラスというのは、株式や債券、不動産、現金などの種類のことです。

例えば、もし全てのお金を株式に投資してしまうと、市場が大きく下がったときに大きな損失を受けるリスクがあります。

これは、サッカーチームを作るときに全員をフォワードにしてしまうようなものです。攻撃力は強くても、守りが全くありません。そこで、守備的な債券や現金を入れることで、チーム(ポートフォリオ)のバランスを高めたりします。

資産クラスの配分は「好み」や「目的」で変わってきます。

「株式や不動産」は攻めっけの強い資産で、景気が良いときには増えやすいですが、景気が悪くなると大きく損をするリスクがあります。

一方、「格付けレーティングの高い債券や現金」は守りに強い資産です。景気が良いときには儲けにくくインフレ負けするリスクがありますが、景気が悪くなっても損をしにくい傾向があります。

攻守を兼ね備えるという意味では、GPIFなどの年金ファンドは「株式1:債券1」のように、好景気にも不景気にも等しく備えたポートフォリオを組むのが無難です。

年齢が若かったり、バリバリ働いてお金を稼ぐ能力があったりする人であれば、「働く力」そのものがリスクヘッジにもなりますから、株式や不動産などのリスク資産への配分を増やして、「景気が悪くなったら働いてカバーする」のように対処することも可能です。

もし、すでに退職されていて手元資金の大部分が「失ってはいけないお金」という場合、取れるリスクは限られます。この場合は、無リスク資産への配分を増やして、リスクテイクはすこしだけにとどめておくのが良いかもしれません。

3. 資産クラス内の配分を決める

次に、各資産クラスの中で、具体的にどの銘柄を選ぶかを考えます。これも重要です。

例えば、株式の中でも、大型企業株、中小型企業株、国内株、外国株などに分かれます。サッカーでいうと、フォワードでもスピード重視の選手やパワーのある選手が必要なように、株式でもさまざまな特性を持つ銘柄を組み合わせていくことが大事です。

株式投資に限定すると、筆者の場合は、「円安に強い株」と「円高に強い株」を組み合わせたり、「配当利回りが高い割安株」と「出世払いが期待できる成長株」を組み合わせたりして、なるべく色とりどりの投資先に分散することを目指します。

4. 定期的に資産配分を見直す

最後に、ポートフォリオは一度作ったら終わりではなく、定期的に見直すことが必要です。例えば市場の状況が変わったり、年齢が上がってリスク許容度が変わったりした場合には、ポートフォリオも調整が必要です。

これは、自転車に乗るときの「メンテナンス」に似ています。最初はしっかり整備された自転車でも、使っているうちにタイヤの空気が抜けたり、ブレーキがゆるくなったりしますよね? ポートフォリオも同じで、定期的な「メンテナンス」が必要です。

おすすめのアプリ

さいごに「おすすめのアプリ」についてです。

結論から書くと「気に入ったもの、利益につながるものを使えば良い」と思います。

筆者はTradeNoteやカビュウなどを使ってみましたが、一番肌に合っているのは「エクセル」や「Google Spreadsheet」などの表計算ソフトでした。持ち株の株価、保有株数、保有金額、EPS(1株あたり純利益)やDPS(1株当たり配当金)、注意すべきリスクや勝算などを1つの表に記録しています。

あとは、新聞記事や決算情報をスクラップするのに「UpNote」というメモアプリを使っています。もともとEvernoteやOneNoteを使っていたのですが、月額課金だったのがイマイチで、買い切りで検索性に優れているUpNoteが一番良いと選びました。

投資先のことをざっくり調べたいときには「perplexity」という生成AI検索アプリも参考にしています。Googleで検索するよりも検索結果がまとまっているので、短時間で知りたいことを知れて重宝しています。

ほかにも、投資情報を調べるときに「X」(旧Twitter)などのSNSアプリを使うことも多いです。一線で活躍されているプレイヤーからみて、自分が気になっている投資先をどのように分析しているか、参考にすることが多いです。

アプリは「一度選んだら終わり」というものではなく、新しく良いものも出てきます。なので、新しく気に入ったものが出てくれば、たぶんまた乗り換えると思います。

繰り返しで恐縮ですが、ポートフォリオの決め方は投資の「キモ」です。リスク許容度や資産配分さえ間違っていなければ、取り返しのつかない失敗は避けられるはずです。ご質問者さまの資産運用の一助になれば幸いです。
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