あり得ない充実度を誇る商品ラインナップ
日本のコンビニの最大の魅力、商品の充実ぶりの話に移ろう。棚に並ぶ商品の多様性はもちろん、パッケージの美しさが際立っている。市場に流通する数え切れない商品の中から、厳選された良品があの小さなスペースに凝縮されているのだから、それだけでもわくわくする。
しかも商品が実に丁寧に配置されている。消費者の購買欲をかき立てる工夫がなされているのがよく分かる。陳列の様子を見ることすらもう楽しい。
また、プライベートブランドの豊富さと、そのクオリティーの高さも魅力でしかない。コンビニ各社が独自の味を展開しており、菓子、冷凍食品、スイーツなど、特定のコンビニでしか買えない味が数多くあるのがいい。
韓国のコンビニもここ数年プライベートブランドに力を入れており、話題になるような商品も増えてきた。しかし、日本のそれと比較すると、種類はまだまだ少ないし、価格とクオリティーの不均衡が感じられて残念に感じるものが多い。
1人で食事をする、ということに対する考え方が日本とは違うので、そもそも弁当のバリエーションも限定的だ。冷凍食品とスイーツも同様。日本のコンビニに当たり前に並んでいるクオリティーのそれらを韓国のコンビニで手に入れることはできない。レジ横のホットスナックは韓国にもあるが、こちらもやはり種類、味、共に日本のコンビニに軍配が上がる。
そもそも日本の冷凍食品は間違いなく世界最高峰レベル。あのおいしさをコンビニ価格で食べられるのがすごい。
余談だが、日本に数ある冷凍食品の中でも、筆者が特にお気に入りのものが、某コンビニのペペロンチーノだ。帰国するとそのコンビニに足しげく通い、この商品をせっせと買っては食べるせいで、2週間ほどの短い滞在期間にもかかわらず3kgぐらい余裕で増量できる。日本帰国中にコンビニのおいしい食品を堪能すべく、年中ダイエットに励んでいるのかもしれない。
本題に戻ろう。
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