しかし、外国人観光客や在外日本人は違う。日本のコンビニに一歩足を踏み入れれば、商品ラインナップの豊富さに驚き、サービスのレベルの高さに衝撃を受け、ついつい爆買いしてしまう。そしてもっともっとコンビニを満喫したくなり、フライトを先延ばしにしたい気持ちすら抱く。
今回は、外国人観光客、在外(特に在韓の)日本人の心をがっちり捉えて離さない、日本のコンビニの素晴らしさを語ろう。
あり得ないサービスの充実度
2024年7月1日付のアジア経済新聞(オンライン)の日韓のコンビニ店舗数の推移に関する記事によると、日本では年々コンビニの数は減少傾向にあるが、韓国では毎年1000店舗規模で増加しているという。しかも、日韓のコンビニ店舗数はどちらも5万5000店台と、その数に大きな差はないようだ。韓国の方が圧倒的に人口が少ないことを考えると、これはかなり意外な結果で驚いたが、確かに韓国はコンビニが多い。街を歩けばすぐコンビニに当たる。それほど韓国の人々の生活に浸透しているわけだが、展開されているサービスは日韓で違いがある。
日本のコンビニでは当たり前にあるが、韓国では一般的でないサービスに、各種チケットの発券、各種公共料金の支払い、宅配物の受け渡し、コピー機、ATM、トイレの貸し出しサービスなどがある。
このうちチケットの発券、公共料金の支払いは、 韓国ならではの事情を鑑みると、コンビニに導入されていないのもうなずける。韓国は“IT大国”とうたわれるだけあって、自宅のPCやスマホで解決できることが非常に多いからだ。それらを使いこなせる高齢者も多い。
また、住宅総数の半数以上がマンションであり、宅配物は管理室で預かってもらえるシステムがあるため、荷物の受け渡しに関しても、多くの人がコンビニに求めているサービスではなさそうだ。それ以外のサービスに関しては、日本のコンビニの便利さを知る者にとっては、やはりあるといいなあ……と思う。
その理由を簡単に列記すると、こんな具合だ。
・コピー機
韓国でコピーをしたい場合は、コピー専門店に行かねばならない。自宅にコピー機を置いてはいるが、故障したときは困ってしまった。コピー専門店がコンビニ並みにあちこちにあるわけではないから。
・ATM
ATMを設置している店舗も一部あるが、多くはない。急に現金が必要になったとき、コンビニを通り過ぎて銀行まで行かねばならない。
・トイレ
トイレも利用できたらいいのに……と思ったことが何度もある。韓国の飲食店、商店街のトイレは利用するのにパスワードが必要だ。当然自由に出入りできない。ピンチのときの救世主的トイレを韓国で探すのは困難なのだ。
これらのサービスは韓国のコンビニでも導入してほしいと切に思う。日本のコンビニはとっても便利なのだ。
「日本のコンビニすごい!」を加速させる驚きのサービスの数々をもう少し挙げてみる。
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