Q. 桐谷さんは、どのようにお金を管理されていますか?
「桐谷さんのおかげで、長年の夢だった株主優待生活を始めることができました。生活に役立つ銘柄を選んで購入していますが、全ての貯金を株に投資するのはさすがに不安があります。どれくらいの貯金を残しておけば良いのか判断がつかず、悩んでいます。桐谷さんは、貯金の管理をどのようにされていますか?」(ねぶそくさん/49歳/女性)A. 「仕事の報酬や配当金など、全部同じ銀行口座に入れていて、ほぼ放置状態です」(桐谷さん)
貯金の管理は特にしておらず、仕事で得た原稿料や講演料などが、どんどん銀行口座に振り込まれる状態です。本当は証券口座に移して、株を買う方が良いのかもしれませんね。しかし、すでにたくさんの銘柄を持っていることもあって、結局、利息の付かない状態で銀行口座に放置しています。現金で保有している分は、インフレによって毎年数百万円ずつ目減りしてしまうので、困ったものだと思っています。
そして、配当金も同じ銀行口座に振り込まれているため、NISAで買った株でも、配当金の約20%が税金として引かれています(※)。新NISA制度も始まり、非課税期間が無期限化されましたので、そろそろ考えなければいけないと思っているのですが……。ただ、忙しいこともあって、細かい手続きに手が回らず、優待を楽しみながら人生を満喫している状況ですね(笑)。
※配当金を非課税で受け取りたい場合、受取方法がいくつかあるので、非課税になるように選択・設定する必要があります
”貯金をどのくらい残しておくべきか”についてですが、私はあまり残しておく必要はないと思っています。なぜなら、もし現金が必要になったら、利益が出ている銘柄を売却すれば、数日後に現金化することができるからです。
証券会社のサイトでは、ポートフォリオを作って株の管理ができます。保有している銘柄を登録しておけば、利益が出ている順や値上がり率の良い順などに並べることもできます。ですので、必要に応じて利益の出ている銘柄を売って、現金化することも簡単です。
あと、例えばですが、リコーリース<8566>や芙蓉総合リース<8424>といった、配当が高く長期保有優遇のある優待銘柄や、業績が悪化してもできるだけ配当金を下げない累進配当銘柄を安い時に買っておき、定期預金の感覚で保有するのも良い方法だと思います。お金が必要になったら、定期預金を解約するのと同じように、その株を売ればよいわけです。
【関連動画】動画でも桐谷さんのトークを視聴いただけます。ぜひご覧ください!
教えてくれたのは……桐谷広人さん
1949年広島県出身。将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。
※紹介している内容は、2024年8月1日に収録した動画から、一部抜粋して編集したものになります。掲載している内容は、収録時点のものになります。最新の情報及び詳細については、各社のHP等でご確認ください。また、内容に関しては万全を期しておりますが、情報の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではございません。投資の判断は、ご自身の責任で行うようお願いします。