Q. 50万円ほどお金が貯まったのですが、住宅ローンの繰り上げ返済をするべき?それとも投資に回すべき?
「少し貯まったお金がある場合、住宅ローンの繰り上げ返済をすべきか、それとも投資に回した方がよいのか、迷っています。繰り上げ返済は少額でも手数料がかからない銀行ですが、50万円程度余剰があれば投資に回した方がよいのでしょうか? 変動金利で当初から0.575%、2020年10月から35年で1800万円を借り入れてます」(こみきたすさん/37歳/正社員)<家族構成>長女(16歳)、次女(13歳)
<本人年収>400万円
<金融資産>現金預金1200万円、リスク資産400万円
お金が貯まったので繰り上げ返済をするか、投資に回すか、どっちを優先するべき?
A. 「今は繰り上げ返済や投資よりも、子どもの教育費に回すことを優先してください」(深野さん)
ご相談者が68歳のときに住宅ローンが完済となりますね。何歳まで働けるかはわかりませんが、老後にローンが残ることは少し心配かもしれません。しかしこれから、お子さんの教育費がかかる時期に差し掛かります。現預金とリスク資産を合わせて1600万円ありますので、おそらく現預金から教育費を充当することになるでしょう。もし2人とも大学に進学するとなれば、現預金はほとんどなくなってしまう可能性があります。
学資保険が十分にあれば別ですが、そうでない場合は繰り上げ返済や投資にお金を回すというよりも、現預金の積み増しをしたいところです。繰り上げ返済や投資については、次女の教育費の見通しがある程度立った段階で考えればよいと思います。
あともし可能であれば、住宅ローンは65歳までに完済した方が安心です。再雇用で65歳まで働けるのであれば、少なくともその時期までには完済を目指したいところです。住宅ローンを完済するまでは、投資を控えた方がよいと思います。
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教えてくれたのは……深野 康彦さん
マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など