Q. 個人向け国債変動10年と新窓販国債、どちらを買った方がよいでしょうか
「個人向け国債変動10年と新窓販国債のどちらを購入しようか迷っています。新窓販国債を購入する場合の注意点があれば教えてください」(Aさん)個人向け国債変動10年と新窓販国債のどちらを買うべき?
A. 「今すぐ購入したいのであれば、個人向け国債変動10年を買ってみては」(深野さん)
どちらが良いかは難しい問題ですが、個人向け国債の変動10年だけが変動金利で、それ以外の国債は固定金利です。そして、新窓販国債は額面5万円から、個人向け国債は1万円から購入できます。基本的には金融機関で購入できますが、ネット証券の中には、新窓販国債を取り扱っていないところもあるかもしれません。その点には、注意が必要です。先月、新窓販国債の10年物の表面利率が十数年ぶりに1.1%になりました。しかし、これがピークだとは思っていません。年内に日銀が利上げする可能性があるため、長期金利はもう少し上昇する可能性があります。ですので、現時点では新窓販国債の10年物は、まだ購入するタイミングではないように思います。今すぐ購入する必要がないのであれば、もう少し待った方がよいかもしれません。
とはいえ、先はどうなるかわからないので、今買いたいというのであれば、個人向け国債変動10年を購入するのも1つの方法です。
個人向け国債変動10年については、毎月募集がありますので財務省のサイトを確認してみてください。2024年8月時点の変動10年の利回りは、0.61%(税引前)となっています。購入する場合は、月によって金利が変動するので、一度に購入せずに動向を見ながら少しずつ買っていくのがよいと思います。
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教えてくれたのは……深野 康彦さん
マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など