円安と物価高が進む今できることって?
円安が進んだ影響で、輸入品の物価が上がっています。たとえば石油や石炭の輸入価格が上がってガソリン代が上がったり、電気代が上がったりしています。同じ暮らしをしているだけなのに、家計がだんだん苦しくなっています。筆者も周りに「何かしたほうがいいかな?」と尋ねられることが増えましたし、自分自身も対策しないとなと感じます。
円安でインフレが進むいま、「投資などを始めて、円安に備えたほうがいいんじゃないか?」と悩む方も多いでしょう。そこで今回は、円安に備えるために投資でできることをまとめていきます。
円安に備える方法
ズバリ結論から書くと、円安に備える方法は3つで、「外貨」か「外貨を稼げる資産」か「希少かつ誰もが価値を認めるもの」を持つことです。1つ目が「外貨を持つ」方法です。円安が心配ならドルを買ったり、ユーロを買ったり、スイスフランを買ったりして、円安の影響を抑えるのです。
とはいえ、外貨を持ったところでインフレは止まりませんから、たとえば年2%のインフレがあると、円だろうが外貨だろうが悪影響があることには変わりません。ですから、この方法では「円安の被害は抑えられてもインフレには負けてしまう」という難点があります。
2つ目が「外貨を稼げる資産を持つ」方法です。たとえば、米国債を買えば、米国ドルの金利収入を受け取ることができます。あるいは米国株を買えば、米国ドルの配当金を受け取れます。
投資先は外国株ではなく、日本株でもOKです。それこそ、海外での売上比率の高い株を買えば、円安になっても外貨をたくさん稼いでいますから、そのぶん業績が伸びて恩恵を受けることができます。
これは筆者もよく使う方法で、筆者自身、いまも海外展開している日本株や外国株を買って「円安になっても外貨を稼げるから安心」という仕組みを作っています。
3つ目が「希少かつ誰もが価値を認めるものを持つ」方法です。たとえば、純金や、リセールバリューの高い(中古でも高く売れる)ブランド品などが挙げられます。
筆者は保有していませんが、ビットコインなども選択肢の1つです。もともとビットコインは「発行者の都合で自由に刷れる法定通貨が信用ならないから、管理者不在の貨幣を作ろう」ということで生まれました。
筆者は「その価値を皆が認めるか分からない」と感じて買えませんでしたが、現実問題として世界中で価値が認められるようになっていますから、資産のほんの一部(それこそ1%とか)くらいは、持っておいてもよいかもしれません。
もっとも手軽な方法は?
筆者が考えるに、もっとも手軽な対応策は「純金や株式、債券などの上場投資信託(ETF)」を買うことです。ネット証券で口座を開設し、口座にお金を入れておけば、手軽に買ったり売ったりすることができます。筆者が買うとしたら、日本株のETFか、純金のETFか、外国債のETFのどれかにします(日本の債券も考えましたが、いまの金利ではインフレ負けしてしまう上、円安に備えられないため候補から外しました)。
普段はETFを買っておいてインフレに備えて、引き出しくなったときには売って、現金化すればOKです。
備えあれば憂いなし!
もちろん、いま円安が進んでいるからといって、これからも進むとは限りません。事実、2024年8月には日本銀行が発表した利上げの影響で円高になり、すこし円安が緩和されました。大事なのは、円安になろうと、円高になろうと、どう転んでも大事な財産を守ることです。いろんな場面を想定して、バランスよく資産を持ちましょう。