Q:私は昭和39年5月生まれです。特別支給の老齢厚生年金を受け取った場合、65歳からもらえる年金が少なくなることはないのでしょうか?
「私は昭和39年5月生まれです。19歳から厚生年金加入したり、脱退したりを繰り返してきました。今は厚生年金に加入しています。65歳になる前に受け取れる特別支給の老齢厚生年金を受け取った場合、65歳からもらえる年金が少なくなることはないのでしょうか?」(さとゆみさん)特別支給の老齢厚生年金を受給したら、65歳からもらえる年金に影響はあるの?
A:60代前半で受け取れる特別支給の老齢厚生年金を受け取っても、老齢基礎年金・老齢厚生年金が少なくなることはありません
老齢年金は、原則65歳から支給されます。年金をもらうには、保険料を納めた納付済み期間や、合算対象期間、保険料免除期間の合計が10年間必要です。相談者「さとゆみ」さんのご質問のように、一定の条件を満たした厚生年金の加入者は、65歳になる前に、特別支給の老齢厚生年金を受け取れます。
特別支給の老齢厚生年金を受け取れる人には、性別と生年月日に応じた受給開始年齢と条件があります。
■特別支給の老齢厚生年金の受給要件
・男性:昭和36年4月1日以前生まれ
・女性:昭和41年4月1日以前生まれ
・老齢基礎年金の受給資格期間(保険料納付済み期間、合算対象期間、保険料免除期間の合計が10年間)がある
・厚生年金保険等の加入期間が1年以上ある
・生年月日に応じた受給開始年齢に達している
■特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢
生年月日と性別に応じた特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢は画像の通りです。日本年金機構のホームページでも確認できます。 「さとゆみ」さんは、19歳から厚生年金に加入したり脱退したりされているとのことですが、厚生年金の加入期間が1年以上あり、女性ですと、64歳から特別支給の老齢厚生年金が受け取れます。
特別支給の老齢厚生年金は、厚生年金の受給開始年齢をスムーズに引き上げられるように設けられた制度です。条件にさえ当てはまれば受け取れます。特別支給の老齢厚生年金を受け取るからといって、65歳から受け取る老齢年金額に影響はしません。つまり65歳からもらえる年金が少なくなることはありません。
65歳になると、特別支給の老齢厚生年金が支給は終了し、老齢基礎年金と老齢厚生年金が支給されます。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)