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「iPhoneはウイルス感染しにくい」って本当? 【専門家が解説】

「iPhoneはウイルス感染しにくい」というのは本当なのでしょうか。NPO法人「デジタルリテラシー向上機構」の代表理事も務める、ITライターの柳谷智宣が解説します。

柳谷 智宣

執筆者:柳谷 智宣

スマートフォンガイド

Q. iPhoneはウイルス感染しにくい、って本当ですか?

iPhone

「iPhoneはウイルス感染しにくい」って本当?

「iPhoneを使っています。近頃あまりにもサイバー攻撃のニュースが多いため、自分のスマホは安全なのか心配になってきたのですが、友達から『iPhoneはウイルス感染しにくいから大丈夫だよ』と言われました。iPhoneは感染しにくい、というのは本当なのでしょうか?」
 

A. 本当です。ただし、絶対に感染しないというわけではありません

Windows PCやAndroidスマートフォンと比べて、iPhone、つまりiOS端末がウイルスなどのマルウェア(悪意のあるソフトウェア)に感染しにくいというのは、「本当」です。特にセキュリティ対策ツールを導入せずとも、普通に使っている分にはほぼウイルスに感染することはないでしょう。

最も大きな理由は、iOSがアップル以外の他社製アプリを実行する場合、他のアプリに保存されているデータにアクセスしたり、iOSデバイスに変更を加えることができない仕組みになっているからです(この仕組みを「サンドボックス化」と言います)。そのため、OSの挙動に影響を与えたり、他のアプリに感染を拡大させたりすることはできません。

また、iPhoneにインストールするアプリは必ずApp Storeからダウンロードする必要がありますが、アップルのアプリ審査はとても厳しく、ウイルスが含まれるアプリが合格することはまずありません。アップル製品はハードウェアからソフトウェアまでを自社製品で囲う閉鎖性を持っており、そのため高いセキュリティを維持できているのです。

とはいえ、絶対にウイルスに感染しないというわけでもありません。まず、ユーザーの手によりiPhoneを「脱獄(ジェイルブレイク)」してしまうケースです。脱獄とは海外製のツールを使い、本来iPhoneでは利用できないアプリをインストールしたり、変更できない設定をカスタマイズできるようにしたりすることです。例えば、iPhoneで撮影する際のシャッター音を消したり、システムフォントを変更したりできます。

しかし、脱獄しているということはアップルのセキュリティも無効になっているので、ウイルスに感染する可能性がぐっと高まってしまいます。サポートも受けられなくなるので、iPhoneを脱獄してはいけません。
脱獄するiPhoneのイメージ

iPhoneを脱獄すると野良アプリをインストールできるようになり、リスクが高まります。 

また、過去には、iPhone 13シリーズに搭載されているiOSの脆弱性を突いて「iMessage」アプリを開くとマルウェアに感染するケースがありました。ユーザーが特に怪しい操作をしていないのにスパイウェアに感染してしまい、自分の情報が外部に流出してしまうのです。

ソフトウェアにはバグがつきもので、iOSといえども脆弱性が発見されることがあります。とはいえ、すぐに対応し、新しいバージョンがリリースされるので、iOSは常に最新の状態にしておくことでリスクを軽減できます。

・「ウイルスに感染しています!」という警告画面は詐欺
ちなみに、ウェブを閲覧しているときに、「ウイルスに感染しています!」のように表示されるのは、ネット詐欺です。真に受けて、お金を支払ったり、意味のない高額アプリを購入したりしないように注意してください。
ネット詐欺の例

このような警告画面はネット詐欺です。

以上が、iPhoneはウイルス感染しにくいという理由の解説です。繰り返しになりますが、脱獄するとウイルスに感染しやすくなるので、手を出さないことをおすすめします。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※機種やOSのバージョンによって画面表示、操作方法が異なる可能性があります。

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