お金持ちが実践する習慣のうちの1つを紹介
熟達体験というのは「いままでできなかったことや分からなかったことに挑戦し、熟達する」という体験です。熟達体験はレジャーとしても楽しめるだけでなく、仕事のパフォーマンスの向上も期待できます。
レジャーとしての熟達体験
熟達体験とは、いわば「挑戦」です。休日にやったことのないスポーツに挑戦してみたり、いままで解けなかったパズルを解いてみたり、知らなかった分野について勉強してみたりして「できなかったことができるようになる」経験がリフレッシュにつながると期待できます。生産性を高める熟達体験
パフォーマンスの高い高齢者「スーパーエイジャー」達は、新しい挑戦を好む傾向があるという研究もあります。スーパーエイジャーは年齢を重ねても、常に新しいことに挑戦し続けることで、精神を若々しく保ち、記憶力がいいなどの高いパフォーマンスを維持しています。小さな挑戦でも大きな効果
私の場合、「次の休日には、家族で新しいボードゲームを遊んでみて、攻略法を考えよう」とか、「はじめての料理を作ってみて、料理の腕をあげよう」とか、「生成AIで新しい仕事のプロセスを作ってみよう」といった小さな挑戦を普段から取り入れるようにしています。また、同じことをするにしても「ひねり」を加えて難度を上げてチャレンジ性を高めることができます。たとえば、いつもは1時間で作る料理を、「30分で作るには、どうすればよいだろうか?」のように、工夫を考えてみるのです。こういう「ちょっとしたひねり」でも「できなかったことができるようになる」のは楽しくリフレッシュできますし、仕事の効率も上がっています。
熟達できず「挫折体験」になっても糧になる
「熟達経験」には挫折もつきものです。たとえば筆者は囲碁が好きなのですが、好きなわりにはなかなか上達しません。インターネットでオンライン囲碁をすることもあるのですが、かなりの頻度で対戦相手にボコボコにやられます。せっかく努力しても結果が出ない挫折はつらいものですが、それ以上に「挫折から立ち直る経験」には価値があります。負けたことを糧に「次はどうすれば勝てるか?」とか「こういう作戦はどうか?」と試行錯誤したり、その試行錯誤が実ったりする経験があると、挫折したときに「なんとかなる」と前へ進む精神力になります。
まとめ
「熟達経験」は家庭と仕事を充実させる金持ち習慣です。小さな挑戦でも効果は大きいです。日常に新しい刺激を与えることで、プライベートの満足度も仕事のパフォーマンスも向上も一挙両得できるでしょう。「さいきん、仕事も家庭もマンネリ化してしまったなぁ」という方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
参考
- What does it take to be a super-ager?. Harvard Health. (2017b, May 1)
- ISHIKAWA, A., & KUSUMI, T. (2023). 住まいにおける熟達経験が主観的幸福感に及ぼす影響:居住環境・住宅内行動,ジェンダー・勤務形態に着目して. Journal of Environmental Engineering (Transactions of AIJ), 88(807), 454–465.