ほんまもんの上方落語をぜひ!

大阪のお笑いを楽しむなら外せないのが上方落語。その歴史は古く、17世紀末に米澤彦八という大道芸人の登場が始まりとされています。同時期に活躍したのが江戸落語の祖・鹿野武左衛門ですが、じつは鹿野武左衛門も大阪出身で、そういう意味では落語は大阪発祥の演芸文化といえるかも知れません。漫才ブームに押されて一時期は衰退しましたが、桂米朝(人間国宝)師匠、桂春団治師匠、笑福亭松鶴師匠、桂文枝師匠の「上方落語四天王」の尽力で見事に復興。TVでお馴染みの明石家さんまさんや笑福亭鶴瓶さんも上方落語出身で、現在は200数十人ほどの上方落語家が活躍しています。

ワッハ上方
ワッハ上方のワッハホールで開催されるのが島之内寄席。大阪ミナミを代表する落語会です
そんな上方落語を体験するなら、まず外せないのが天満天神繁昌亭(市営地下鉄「南森町駅」またはJR東西線「大阪天満宮駅」から徒歩約3分)。大阪天満宮境内にある関西唯一の落語専門の定席(毎日公演している小屋)です。朝席昼席夜席の3つの番組で構成されていますが、オススメは昼席で、落語は8~9席、色物(マジックや漫才、漫談、太神楽など落語以外の諸芸)を1~2席の本格的な寄席公演が楽しめます。出演者は週替わりで、若手からベテランまで、多彩なメンバーが登場するのも魅力です。

演芸のまち・大阪ミナミには、定期的に落語会を開催する劇場がいくつかあります。まず伝統ある落語会といえば島之内寄席です。1972年から続き、現在では毎月1回、ワッハ上方5階のワッハホール(市営地下鉄「なんば駅」より徒歩約4分)にて開催されています。また吉本の殿堂・なんばグランド花月内のヨシモト∞ホール大阪でも花花寄席という落語家のプログラムが組まれているほか、毎月1日にTORII HALL(市営地下鉄「なんば駅」より徒歩約3分)で開催されるTORII寄席も有名です。

無学亭
笑福亭松鶴師匠の旧宅を寄席小屋にした「無学亭」。落語会を実施しています
定席や落語会以外では「地域寄席」というのもあります。公民館やコミュニティ・スペース、寺社仏閣などを会場にして行われる落語会のことで、1974年から開催している田辺寄席(メイン会場:大阪市立阿倍野青年センター:JR阪和線「南田辺駅」より徒歩約5分)や、上方落語にも登場する高津宮(市営地下鉄「谷町九丁目駅」より徒歩約7分)境内の「高津の富亭」で行われるくろもん寄席、桂ざこばさんがプロデュースした新世界にある動楽亭(市営地下鉄「動物園前駅」より徒歩約1分)などがあります。

とくに帝塚山の笑福亭松鶴師匠の旧宅跡地を寄席小屋にした無学亭(南海「粉浜駅」より徒歩約4分)の無学の会は、笑福亭鶴瓶さんが毎月1回、秘密の大物ゲストを招いて行います。完全予約制でチケットを入手するのはかなりの困難ですが、必見の落語会です。

こうした地域寄席の多くは会場が小さく、ギューギュー詰めの中での落語体験となりますが、大きな会場を貸し切ってマイクを通じて行う「ホール落語」とは、またちがった面白さ、良さがあります。ぜひ一度は参加してみてください。上方落語のトリコになりますよ。
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