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株で年間利益100万円を稼ぐには、いくら必要?

株で年間利益100万円を稼ぐには、どのくらいのお金が必要でしょうか。本記事では、株式投資の年間利益が100万円を超える筆者が、年間利益100万円を稼ぐのにいくら必要か考えていきます。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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株で年間利益100万円を稼ぐには、どのくらいのお金が必要でしょうか。本記事では、株式投資の年間利益が100万円を超える筆者が、株で稼ぐ方法や必要資金を試算しました。

株で年間利益100万円を稼ぐには、いくら必要?

本記事では、「株式指数連動型」の投資信託に投資したり、個別株に投資したりした場合、年間利益100万円を稼ぐのにいくら必要か考えていきます。
 
「株式指数連動型」の投資信託というのは、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)に市場価格が連動する投資信託です。さまざまな金融商品の中でも運用成績が良好で、管理に手間もかからないため、「本業に集中しつつ投資したい」という方の間で人気です(1)。
 
一方、個別株投資では、自分で投資先を選んで投資します。投資先を選ぶためには高度な知識が必要ですが、手間をかけるだけあって、知的なスリルを味わえたり、うまくやれば指数連動型の投資信託よりも優れたリターンを得られたりします。
 
本記事では、上記2つの方法で投資した場合、株で年間利益100万円稼ぐのに、いくら必要かを試算してみます。

TOPIX連動型の投資信託 

まずは、TOPIX(株式指数)連動型の投資信託に投資して、年間利益100万円を稼ぐ方法を考えてみましょう。ここでは野村アセットマネジメントの「NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信<1306>」に投資した場合を想定します。
 
過去を振り返ると、TOPIXの分配金利回りは概ね2%前後で推移しています。TOPIX連動型の投資信託に投資して年2%の利回りを得られる場合、年間100万円の不労所得を稼ぐには、どれくらい投資する必要があるでしょうか。
 
手取り(税引き後)で100万円を稼ぐには、税引前の時点で125万円の不労所得が必要です。分配金利回り2%の投資商品で125万円の不労所得を得るためには、125万円÷0.02=6250万円必要です。だいたい6000万円くらい用意すれば、いますぐ年間利益100万円の不労所得を手に入れられそうです。
 
「6000万円も用意できない」という方は多いと思います。ですが、早く株式投資を始めれば、少ない資金で年間利益100万円に手が届きます。以下のグラフをご覧ください。
TOPIXの分配金推移

TOPIXの分配金推移


上のグラフは、2014年以降のTOPIX連動型投信の分配金の推移です。2014年から2023年までの10年間で、分配金は2.5倍に増えました。日本企業の多くは、分配金のほかにも、稼いだ利益を会社の成長のために再投資しています。だから、いますぐ受け取れる分配金は少なくても、10年先、20年先には、より多くの分配金を受け取れると期待できます。
 
いまTOPIXに投資すると、10年後には分配金が1.5倍くらい、20年後には2倍くらいに増えると筆者は期待しています。「20年後に年間利益100万円」を目指すのであれば、3000万円もあれば、十分に手が届きそうです。

個別株投資の場合

次に、高配当株を中心とした個別株投資の場合を考えてみます。筆者(中原)の家では、予想配当利回りが約4.5%(税引前)の個別株に投資をしています。利回り4.5%で年間利益100万円を稼ぐには、125万円÷0.045≒2778万円必要です。だいたい3000万円もあれば十分です。
 
日本株の場合、配当利回りが4%を上回る株は、そのほかの株と比べて株価が上がりやすく、下がりにくい傾向があります。買った株の中には値上がりして高く売れるものもあるでしょうから、そういう「ラッキー」な収入も含めると、必要資金は3000万円よりも少ない気がします。
予想配当利回り別の累積パフォーマンス。予想配当利回りが4%以上の株は株価が上がりやすく、予想配当利回りが4%未満の株は株価が上がりにくかった。(リバランスの頻度は5週間ごと)

予想配当利回り別の累積パフォーマンス。予想配当利回りが4%以上の株は株価が上がりやすく、予想配当利回りが4%未満の株は株価が上がりにくかった。(リバランスの頻度は5週間ごと)


時価総額が1000億円以上の日本株の株価リターンを配当利回り別に集計しました。上のグラフは、2021年07月06日を起点とし、指定した配当利回りのレンジに含まれる株に分散投資し、5週間ごとにリバランスした場合の株価リターンを縦軸(累積パフォ)としてまとめています。

グラフを見ると、配当利回りが4%~5%、および配当利回りが5%以上の銘柄群は株価が上がりやすくリターンが高かったことが読み取れます。一方、配当利回りが1%以下、1~2%、2~3%、3~4%の銘柄群は株価が上がらずリターンが低かったです。
 
もちろん、株式投資はカンタンではありません。景気が悪くなって資産評価額が下がったりして、含み損で辛い思いをすることもあるでしょう。「リスクを取ることによる精神的負担」は、株で利益を出すうえで、切り離せないものだからです。
 
いきなり年間利益100万円を目指して何千万円も投資せずとも、いまは1万円や10万円といった小さな金額から株式投資は始められます。本記事で興味が湧いた方は、どんな投資先があるか、調べてみてはいかがでしょう?

参考資料
  1. 調査:SPIVA U.S. Scorecard(2022)
  2. 野村アセットマネジメントHP, “NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信”
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