写真撮影

見頃を迎えた「梅の花」を撮ってみよう! スマホカメラでも使える、“印象深い写真を撮るコツ”

紅白さまざまな色合いの花を楽しむことができる「梅」。2月~4月頃にかけて見頃を迎えます。今回は、そんな梅の花を撮るときに押さえておきたいポイントをご紹介。スマホカメラでの撮影にも応用できるのでぜひ試してみてください。

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

桜に比べると少し目立たないイメージのある梅の花。しかし実は梅の花にもさまざまな種類があり、豊富な色合いを楽しむことができます。梅はこの時季絶好の被写体と言えるでしょう。

今回は、そんな「梅」を撮影するときに押さえておきたいポイントをご紹介します。一眼カメラはもちろん、スマホカメラでの撮影にも応用できる内容です。早春の花である梅を印象的に撮影してみましょう。
 

1. 印象的に撮るポイントは「太陽光」

あまり光が当たっていない状態で撮った梅の花

あまり光が当たっていない状態で撮った梅の花

梅を撮影するときにポイントになるのが太陽光です。曇天の暗い状況下で梅を写すと、くすんで見えることがあります。花への太陽光の当たり具合を意識すると、より映えのある梅の写真を撮ることができます。
 

順光と逆光を意識して撮影してみよう 

順光の状態で撮影した梅の花

順光の状態で撮影した梅の花

被写体への光の当て方には「順光」と「逆光」があります。光が被写体の真正面に当たっている状態が順光で、これが基本的な光の当て方です。太陽を背に(太陽が自分の背後に来る位置から)レンズを向けると、梅の花全体に太陽光が当たった状態で撮影できます。このとき、自分の影が花にかからないようにすることも大事です。

・逆光を利用して撮影すると……
逆光を利用し、花びらを透かして撮影した梅の花

逆光を利用し、花びらを透かして撮影した梅の花

順光の反対が逆光で、光が撮影者に向かって注いでくる状態を指します。被写体の梅に対して逆光になる位置から撮影していくと、花びらを透かすなど印象深いライティングを作ることができます。
枝全体に逆光が当たる位置から撮影した梅の花

枝全体に逆光が当たる位置から撮影した梅の花

逆光は、一輪の花だけでなく枝や木全体を撮るときにも応用できます。逆光になると梅の木がどのように写るのか、ポジションをいろいろ変えて見てみましょう。気に入った逆光のポジションが見つかれば、そこが撮影ポイントです。
 

2. 「魅せる」部分を選んで撮影してみよう 

おしべに光を当て、クローズアップして撮影した例

おしべに光を当て、クローズアップして撮影した例

太陽光を意識したとしても、単にレンズを向けて撮っただけでは印象の薄い写真になりがちです。より印象的な写真にするには、ピンポイントで「魅せる部分」を選んで撮ることが大事です。

梅の花をよく観察してみましょう。例えば梅の長いおしべ。ここをポイントにしておしべが光で浮き上がるような位置から撮影したのが、上の作例です。

「魅せる」部分を探しながらレンズを向けてみること、これまで見ていた梅の花がまた違って見えてくるはずです。違いが見えてきたら、そこにシャッターチャンスが隠れているかもしれません。

・背景ボケを利用して撮影するのもおすすめ
背景ボケを利用し、花を浮き立たせて撮影した例

背景ボケを利用し、花を浮き立たせて撮影した例

背景ボケを利用してひとつの花を浮き立たせるように撮影する方法もあります。背景ボケとは、レンズの絞り値(F値)を小さくすることで、ピントの合っている被写体の前後のボケ具合を強める撮り方です。iPhoneでは「ポートレートモード」を利用すれば簡単に背景ボケを活かした写真が撮れます。

・「主役」を決めて撮るとメリハリのきいた写真になる
「主役」の花を決めて撮影した例

「主役」の花を決めて撮影した例

花が咲いている枝や木全体を撮るときには、「主役」となる花を決めておくと、メリハリのきいた写真になります。主役とする花を見つけたらその花をメインに全体の構図を整えてフレーミング(被写体の切り取り方)を決め、ピントもその花を中心に合わせましょう。


ここまで、光の向きによる写り方の違いや、魅せたい部分を際立たせて撮るポイントについていくつか取り上げてみました。ぜひこれらを応用して、梅の花の写真撮影を楽しんでみてください。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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