Q. お正月明け、無性にB級グルメが食べたくなるのはなぜですか?
華やかなおせち料理を食べながら、ラーメンが恋しくなるのはなぜ?
普段は食べられない「おせち料理」を中心とした行事食が並ぶお正月。食べる楽しみも多い季節ですが、一方で、ラーメンやカレーなどが食べたくてたまらなくなるという人も多いようです。これはなぜなのか、解説します。
Q. 「お正月明けは毎年ラーメンや丼などのB級グルメが無性に食べたくなります。これはなぜでしょうか?」
A. 濃いめで甘い味のおせちに飽きて、味覚が塩辛さや香辛料を求めるからかもしれません
連日のお正月料理に飽きて「脳が変化を求めるから」といえばそれまでですが、人間の味覚も関係していそうです。お正月はおせち料理などを食べる人が多いと思いますが、おせちは新年をみんなでゆっくり過ごせるように、前もって作っておく行事食なので、保存がきくように「濃いめの、甘い味つけ」のおかずが中心です。実は人間の味覚は、薄味に慣れるのは時間がかかるのですが、濃い味には比較的簡単に慣れてしまうものです。普段は食べない料理にも関わらず、おせちに早々と飽きてしまうのは、おせちの味付けの性質も影響しているのでしょう。
そして濃い目の甘い味付けに飽きるタイミングでは、健康によさそうな薄味の料理では物足りなく感じてしまうのです。そのため、B級グルメに多い「塩辛い」料理や、「香辛料の効いた辛い」料理が食べたくなるのかもしれません。
昔から、祝日を「ハレの日」、普通の日を「ケの日」ともいいますが、食生活においても、「ハレの食事」と「ケの食事」があることで、ハレの日のごちそうはもちろん、日常的な食事にも新鮮さがまた取り戻せるとも考えられます。「3日間おせち料理を食べ続けて、いつもの食事が恋しくなった。久しぶりにカレーを食べたら、とても美味しく感じられた!」ということも含めて、お正月シーズンの食の楽しみのひとつにできれば、人生における「食」がより豊かなものになるようにも感じます。
さらに詳しく知りたい方は、「なぜ正月明けはカレーやラーメンを食べたくなるのか」をあわせてご覧ください。