資産運用

買ってはいけない投資信託の見分け方

みなさんから寄せられた投資や経済ニュースに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、投資信託の選び方についてです。

執筆者:All About 編集部

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みなさんから寄せられた投資や経済ニュースに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが回答してくださいました。今回は、投資信託の選び方について知りたいという方からの質問です。
 

Q. 投資信託の見分け方を教えてください

「おすすめの投資信託と、おすすめでない投資信託の見分け方について、アドバイスがほしいです」(かこかこさん/65歳/女性)

 

「純資産や運用コスト、組入銘柄などを参考にするといいでしょう」(深野さん)

投資信託を選ぶときにまず見てほしいのが、純資産(※1)です。純資産が小さいもは、繰上償還(※2)になってしまう可能性があるので、できれば避けた方がいいでしょう。

※1:資産から負債を差し引いたもの
※2:当初予定していた期限(償還日)を待たずに、投資家に元本や利息を支払うことや、信託期間が無期限の投資信託が運用を終了すること

あとは、指数に連動するインデックスファンドの場合、運用コスト(手数料など)が高いものを選ばないようにしましょう。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など、同じ指数に連動する商品を見比べて、コストが安いものを買ってください。

その他、日本株(国内株式)のアクティブ型投資信託の購入を検討する場合は、月次レポートを見るのがいいと思います。月次レポートを見ると、組入上位10銘柄が必ず表示されます。その中に、TOYOTAや三菱UFJフィナンシャルグループ、ソフトバンクグループなどの昔からある有名な大企業ばかりが並んでいるものは、控えた方がいいでしょう。

そういったアクティブ型投資信託は、コストが高い割に、パフォーマンスが大してインデックスファンドと変わらなかったりするものもあります。それであれば、コストが安いインデックスファンドを買った方が得ですよね。逆に、上位10銘柄に「え? こんな銘柄が?」というような、聞いたこともない会社が入っていた方が、アクティブ型ならではの高いパフォーマンスが期待できる可能性があります。

ですので、私が日本株のアクティブ型投資信託を選ぶときは、必ず組入上位10銘柄を見て、よく知っている企業の銘柄ばかりが入っているものは、買わないようにしています。

あともう1つ、組入銘柄が数百に及ぶような投資信託は、おすすめしません。純資産の規模にもよりますが、分散しすぎると1つの銘柄の株価が上がったとしても、全体のパフォーマンスがすごく上がるわけではありません。

いくつが適正な銘柄数かというのは難しいですが、基本的には組入銘柄数が多い投資信託も注意した方がいいと思います。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など
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