すしに一番お金をかけているのはどこの街?
外食でのすしの消費は年々減少傾向……?
「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2020年(令和2年)~2022年(令和4年)平均)」では、1世帯(2人以上の世帯)あたり年間でどのくらい外食ですしを食べているのかを知ることができます。それによると、2020年から2022年の「すし(外食)」への年間支出金額は、全国平均で1万3397円。ここ数年の全国平均の推移を見てみると、たとえば2016年から2018年の年間平均支出額は1万4874円となっており、年々低下傾向となっていることがわかります。
すし屋で外食する金額が高い都市ベスト10!
では次に、すしの消費量が多い都市をランキング形式で見ていきましょう。「家計調査」によると、2020年から2022年の都市別での「すし(外食)」の年間支出額ベスト10は次のようになっています。 第1位は金沢市。年間支出額は2万614円と、全都市で唯一2万円を超えています。クオリティーの高い回転ずし屋が立ち並んでいることで有名な金沢市。リーズナブルな値段で高級店顔負けのすしが食べられることから、すし屋での外食金額は全国でもトップクラスです。実際、同ランキングでも2015年~2017年から6回連続で首位となっています。第2位は岐阜市で、1万9047円。2018年から2020年は第3位、2019年から2021年は第2位とここ数年は上位につけています。「海なし県」なのにすしの消費量が多いのはやや意外な結果かもしれません。実は岐阜市は外食への消費量が非常に多い都市として知られており、たとえば、「外食」全般のランキングで東京都区部に次ぐ第2位、「和食」「中華食」「洋食」では第1位となっています。このように外食する習慣が根付いていることがすしの消費量の高さにつながっているといえるかもしれません。
第3位は静岡市。年間消費量は1万8210円。2018年から2020年の第5位、2019年から2021年の第6位から順位を上げる結果になっています。静岡市は全国屈指の水揚げ量を誇る焼津港が近く、新鮮な魚が食べられる街としてよく知られています。そのためすし屋で外食する人が多いのも納得の結果といえるでしょう。
すし屋での消費量が少ない都市はどこ?
一方、外食ですしを食べる量が少ない都市のランキングは次のようになっています。 ワースト1位は那覇市。消費量は6202円とダントツで少なく、全国平均の半分以下。これまでの統計でも那覇市のすしの消費量は少なく、2009年~2011年から現在まで一貫して最下位となっています。全体的に見ると、ワースト10のうち、5つが九州の都市となっており、九州ではすし屋での消費量が少ないことがわかります。また那覇市、長崎市、松山市、和歌山市などは、そもそも「外食」全体のランキングでも下位につけており、すしに限らず外食自体への消費量が少ないことがこのランキングにも反映されているといえるでしょう。
今回は外食でのすしの消費量が多い都市、少ない都市をランキング形式でご紹介しました。読者のみなさんの家庭では年間どれくらい購入しているか、全国平均やお住まいの地域の金額と比べてみましょう。もし平均の購入額よりも極端に高いといった場合は、いま一度家計を見直してみるとよいでしょう。
(監修:酒井富士子/経済ジャーナリスト・オールアバウトマネーガイド)