資産運用

イスラエルとハマスの衝突で経済や暮らしにどんな影響がある?

みなさんから寄せられた投資や経済ニュースに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、イスラエルとハマスの紛争による経済的な影響についてです。

執筆者:All About 編集部

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みなさんから寄せられた投資や経済ニュースに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが回答してくださいました。今回は、動向が注目されているイスラエルとハマスの紛争による経済的な影響についてです。
 

Q. イスラエルとハマスの紛争で、経済や暮らしにどんな影響がありますか?

「イスラエルとハマスの衝突で、具体的にどのような影響があるのか教えてください」(はるちゃん/67歳/男性)
 

「戦況がイスラエルとハマス以外まで広がるかで影響の度合いは違ってきます」(深野さん)

私自身でもいろいろ情報を集めたり、中東情勢の専門家に話を聞いたりして、大体こうなるのではないかという予測にはなりますが、イスラエルとハマスの戦いだけで済めば、そんなに大きな影響を及ぼずことはないでしょう。

ですが、この戦いに第三国が交わるような戦禍になると、注意を要します。多分、リスク回避的な動きがより高まって株式が売られ、債券(米国債)や金などの安全資産が買われる可能性があります。

そして、もう一つ、戦禍が広がり、中東のホルムズ海峡(※1)が封鎖されたりすると、中東から原油や天然ガスなどが輸出できなくなります。そうした場合、原油や天然ガスが高騰し、我々の生活も大きな影響を受ける可能性があります。また、株式が売られる中でも、原油や資源関連の株は一時的に値上がりするかもしれません。

現在、アメリカをはじめ世界の国々が話し合いでなんとか解決しようと試みているため、抑止力にもなっています。これがうまくいかなかった場合は、第三国が出てくると思います。しかし、現時点(※2)では小康状態を保っているため、まだ希望は捨てなくてもよいのではないでしょうか。

いずれにしても、この戦争が落ち着かないことには、本格的な株価の上昇は少し厳しいかもしれないですね。

※1:原油や天然ガスなどの重要な搬出路
※2:記事公開日時点での見解となります

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など
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