資産運用

新NISAの成長投資枠で投資信託を買うか、高配当株やETFを買うか悩んでいます

2024年からスタートする新NISA制度。現行NISAとの違いや新NISAをどう活用するとよいかなど、みなさんから寄せられた新NISAに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、新NISAの成長投資枠で投資信託を買うか、高配当株やETFを買うか悩んでいるという方からの質問です。

執筆者:All About 編集部

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みなさんから寄せられた新NISAに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが回答してくださいました。今回は、新NISAの成長投資枠で選ぶ金融商品についてです。
 

Q. 新NISAの成長投資枠で投資信託を買うか、高配当株やETFを買うか悩んでいます

「新NISAの投資枠を全枠使うことを前提に、成長投資枠は投資信託にするか、高配当株やETFにするかで悩んでいます。60歳以降は働きたくないので、高配当株やETF(上場投資信託)が理想ですが、資産増加を考えるとやはり投資信託かな……。暴落時に高配当株は強いしな……と悩んでいます」(turtle44さん/会社役員/男性)

 

「運用で得たお金(利益)をどう使いたいかで考えてみては」(深野さん)

新NISAでは、つみたて投資枠で年間120万円まで、成長投資枠で年間240万円まで投資することができ、生涯投資上限額(非課税投資できる上限額)は合わせて1800万円(うち成長投資枠は1200万円)となります。

新NISAの投資枠をすべて使うのであれば、つみたて投資枠では投資信託を買って、成長投資枠では高配当株やETFを買うというのも一案です。株価が大きく下がる可能性なども鑑みて、つみたて投資枠に900万円、残り900万円を成長投資枠で高配当株やETFに配分するというのもありですね。

とはいえ、高配当株やETFを途中で売るのかどうかによって違った考え方もできます。例えば、60歳までは、生活に必要なお金は給与の範囲内でやりくりし、配当金で楽しむことは考えないというのであれば、運用益を再投資に回して資産を増やしていくのが理想的です。

このような場合であれば、60歳あるいは59歳ぐらいまでは、成長投資枠でも投資信託で積立て、時期を見ながら一部を売却。60歳以降は、配当金が受け取れる高配当株やETFにシフトしていくという考え方もあります。

高配当株やETFで売却益を狙っていく(キャピタルゲイン)のか、それとも継続的に配当金を受け取っていく(インカムゲイン)のかによっても違ってくるわけです。選択肢はいろいろあるので、お金を使う時期(年齢)や運用で得た利益をどう使うかを考えたうえで、商品選択をするのがよいと思います。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など
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