記事を書きながら「仮想通貨ブームって、実は仮想通貨を買った人よりも儲けた人がいるよなー」と感じました。資産運用のヒントにもなるでしょうから、今回はこのことについて詳しくまとめます。
ゴールドラッシュで「ボロ儲け」した人
「ゴールドラッシュで儲けたのは鉱山で金を掘った人ではなく、金を掘るために使うツルハシを売った人だ」というたとえ話があります。実はこのたとえ話に似たようなことが、仮想通貨バブルでもありました。
仮想通貨バブルとは、いわば「デジタル版のゴールドラッシュ」です。仮想通貨が人気になるのと合わせて、仮想通貨を採掘するための機械……マイニングマシン……を買う人も出てきました。
仮想通貨が「金」なら、マイニングマシンは「ツルハシ」です。マイニングマシンにはGPUという装置があります。このGPUを作っているメーカーがウハウハだったようです。
とうぜん、このメーカーに投資をしていた人も、儲かりました。
たとえば、GPUを製造しているエヌビディアの株価は2019年までは60ドルでしたが、いまでは420ドルになり、7倍になりました。
何かしらの投資商品が流行しているとき、実はそのウラの目立たないところで「ちゃっかり」儲けている会社もあります。
さいきんでは、相続対策やインフレ対策のために「投資用不動産」を買う人も増えているようです。ブームに乗りたいだけの人なら、周りに合わせて不動産を買うのかもしれません。
しかしいま、より多くを儲けているのは「投資用不動産を買っている人」よりも「投資用不動産を売っている人」という可能性はないでしょうか。であれば、投資用不動産を買うよりも、投資用不動産を開発している会社の株を買う方が有利かもしれません。
「人の行く裏に道あり花の山」という相場格言があります。
これは、儲かるネタは「ひとけのない所にある」という意味のものです。浮ついたブームに振り回されることなく、おいしい投資先を見つけられるように嗅覚を磨きたいものですね。