貯蓄

ふるさと納税、後悔しないポイントは?

ふるさと納税の大まかな仕組みは「好きな自治体に寄附すれば、プレゼントをもらえる」というものです。筆者も何度か使ったのですが、「これ、いらなかったな」と後悔することが何度かありました。今回は、ふるさと納税で後悔しないためのポイントをまとめます。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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5年前に、「ふるさと納税の上手な活かし方」という記事を書きました。この記事では、家計の助けになるような返礼品の選び方を特集しました。

ふるさと納税の制度上の説明は、すでに良い記事があるので、そちらをご参照ください。

筆者も何度かふるさと納税を使ったのですが、「これ、いらなかったな……」と後悔することが何度かありました。

そこで本記事では、ふるさと納税の返礼品で後悔しないためのポイントをまとめます。

なぜ、ふるさと納税で後悔するのか?

ふるさと納税の大まかな仕組みは「好きな自治体に寄附すれば、プレゼントをもらえる」というものです。

「プレゼント」というと聞こえは良いのですが、ここには落とし穴があります。というのも、私たち消費者は「プレゼント」に関しては、なぜか金銭感覚がポンコツになるからです。

たとえば、読者の中にはこういう経験をしたことがある方も多いんじゃないでしょうか。

「普段、スーパーでお肉を買うときには10円でも節約しようと頑張る。ところがたまのご褒美で焼肉にいくと、1000円くらいの特上カルビを気軽に頼んでしまう」

「自腹で食事にいくときには、本当に食べたいものか、コスパの良さそうなメニューを選ぶ。しかし、誰かのおごりで食事にいくときには、普段だったら選ばないようなメニューでも【話のネタになりそう】【たまには変わり種でも】みたいな軽い気持ちで頼んでしまう」

筆者自身、こういう経験はよくあります。どうして損得勘定がポンコツになってしまうか?というと、これは「心の会計(メンタルアカウンティング)」という心理的な原因があります。

心の会計(メンタルアカウンティング)とは、つまり「お金を稼いだ方法」や「使う目的」によって、金銭感覚がバグり、判断基準が歪んでしまうことを指します。

たとえば、「実用的なものには必要最小限のお金しか使わない」けど「趣味には出費を惜しまない」ことはありませんか? もしくは、「苦労した稼いだお金は無駄遣いしない」けど「もらったお金や臨時収入はパーッと使ってしまう」こともありませんか?

実用的なこととなると、人の損得勘定は割と「はっきり」しています。しかし、プレゼントのこととなると、急に「あやふや」になりがちなのです。

もちろん、心の会計(メンタルアカウンティング)にも悪い面ばかりではありません。パーッと使ったほうが楽しいこともあります。

それでも、サイフのひもが緩み、パーッと使ったけれど、気が晴れない……とか、後から考えてみて「なんであんなバカみたいなことに使ったんだ……」と悔やむのは避けたいところです。

ふるさと納税、後悔しないポイントは?

では、心の会計(メンタルアカウンティング)に振り回されずに、ふるさと納税の選び方で後悔しないためには、何に気をつければよいのでしょうか?

筆者は、寄附を決める前に次のように自問自答することで、後悔が減りました。

質問1:ふるさと納税の返礼品としてではなく、自腹でこの返礼品を買うとしても定価で買うか?
質問2:ふるさと納税でぜいたくするのではなく、たとえばふるさと納税では還元率の高い実用品を選んで、浮いた生活費で後日、楽しいことに使うのではダメなのか?


質問1は「自腹でも買うか?」というものです。

この質問をすることで、「もらい物」という思考の枠から、「自腹」という思考の枠へと判断基準を切り替えることができます。自腹でも欲しい!と感じる返礼品は、後悔しにくい選択だと思います。

質問2は「ふるさと納税では実用品を選び、ぜいたくを後日に先送りすべきではないか?」というものです。

そもそもぜいたくは楽しいものなので後悔しにくいです。

しかし、ふるさと納税には期限があります。期限に縛られて「えいやー!」で返礼品を選ぶと、ふと冷静になって考え直したときに「やっぱり、もっと良い使い道があったんじゃ……?」と後悔するかもしれません。

だから、ひとまずふるさと納税では実用品を選んで、「ぜいたくはまた後日」と日を改めることで、本当に満足できる使い道が見つかるかもしれません。

筆者の場合、「とりあえずふるさと納税では米を頼もう。日持ちもするし、どうせ食べるし」と、大量の米を頼んだことがあります。このときは、ふるさと納税で浮いた生活費を、家族で里帰りするお金の足しにしました。

まとめ

要点をまとめると、

◯「もらったお金」や「嗜好品」が絡むと、心の会計(メンタルアカウンティング)」が原因で、金銭感覚がポンコツになりやすい
◯筆者の場合、ふるさと納税選びでは「自腹でも買うか?」「ぜいたくを先送りして、後でじっくり使い道を考えたほうがよいのではないか?」と考えることで、後悔が減った


という点に集約できます。

きっと、本記事の読者の多くは倹約家で、賢くお金を使っているでしょう。ふるさと納税でも、同じように賢く使うことを望んでいるはずです。

パーッと使うも良し。地道に倹約するも良し。お金の使い方は自由です。

とはいえ「自由」であるがゆえに、油断すると、「なんで、あんな返礼品を選んじゃったんだろう……?」と後悔することもあります(こっちの返礼品よりも、あっちの返礼品のほうがよかったかもな……みたいな)。

後悔しないためにも、満足いく返礼品選びに、本記事が役にたてばうれしいです。
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