この記事では、ハーバード大学の研究(1)から「お金持ちになれるかどうかは、住む場所の影響が大きい」とし、とりわけ子どもが受けられる教育面に注目して解説しました。
では、大人の場合はどうでしょう。現実問題として「お金持ちにはなりたいけれど、それを理由に引っ越しなんてできないし……」という方が大半でしょう。
そこで本記事では、この研究結果を参考にしつつ、引っ越しせずとも、お金持ちになる確率を引き上げる方法を考えていきます。
お金持ちと付き合うとお金持ちになれる傾向
上述したとおりハーバード大学の研究では「お金持ちになれるかどうかは、住む場所の影響が大きい」ことが分かりました。同研究では「お金持ちが生まれやすい地域には、どんな特徴があるのか?」を調べました。その結果「住民の交友関係」が、カギを握っていたことが分かりました。
同研究によると、「お金持ちと交友関係がある人ほど、お金持ちになりやすい」ことが分かりました。
たとえば、親族にお金持ちがいるとか、友人にお金持ちがいるとか、仕事仲間にお金持ちがいるとか、といった具合です。
お金持ちと世間話をすると、「そういえば、ふるさと納税が」「相続税対策で生前贈与を」「あの株に投資しようか迷ってて……」など、お金にまつわる耳寄り情報がポンポン出てきます。
筆者自身、大学卒業直後から投資教育の会社に勤めています。こういう会社に勤めていると、上司が投資の達人でお金持ちだったり、取引先がお金持ちで仲良くしてもらえたり、自分がお金持ちになるためのヒントを学べることが多く、勉強になります。
まとめ
要点をまとめると◯お金持ちと交友関係がある人ほど、お金持ちになりやすい
◯お金持ちと仲良くなると、得する話を聞けることも多い
という2点に集約できます。
身近にお金持ちがいる方は、その方と話す機会を増やすと、良い影響を受けられるかもしれません。
一方、頼りになる交友関係がない方が「お金持ちと仲良くなりたい」場合、どうすれば良いのでしょうか?
研究を主導したラジ・チェティ氏によると、教会などの宗教施設は、社会階級の垣根を超えて友情を育みやすい所なのだそうです。同様に趣味や興味のあることに関する活動をしているグループに参加することで、社会階級の垣根を超えた友情が生まれることがあるかもしれません。
筆者の仲間には「投資家バー」などの投資家が集まる場所へ足を運んで、交友関係を広げているという方もいます。知り合いではないからこそ、気兼ねなくお金の話で盛り上がれるみたいです。話のネタにもなりそうですし、ためしに足を運んでみると良いかもしれません。
参考文献
(1)論文:Chetty, R., Jackson, M.O., Kuchler, T. et al. Social capital II: determinants of economic connectedness. Nature 608, 122–134 (2022).