非課税保有限度額は簿価で1800万円までで、つみたて投資枠だけで1800万円分の非課税枠を埋めることもできます。
つみたて投資の有効性
新しいNISAの「つみたて投資枠」で選べる主な投資先は、インデックス投信と呼ばれる低コストな投資信託です。インデックス投信は「手数料が安くて、利回りが高い」投資信託として実績が豊富です。一方で手数料が高く、プロが上がりそうな株を目利きして「平均以上に儲けること」を目指して運用する投資信託のことを「アクティブファンド(もしくはアクティブ投信)」と言います。
インデックス投信は「手数料が安くて、利回りが高い」投資信託として実績が豊富です。
2022年版のSPIVA U.S.スコアカードによると、アメリカ株の指数(S&P 500指数)に投資した場合の直近20年間のリターンは、アメリカ国内で運用されている株式ファンドの95%よりも優れていることが分かりました。
つまり、残り95%の手数料が高いアクティブ投資信託よりも、手数料が安い「指数連動型」のインデックス投資信託のほうが、利回りが高かったということです。
新しいNISAの「つみたて投資枠」では、所得税を低く抑えながら、このような実績が豊富な投資信託に投資することができます。節税できる分、普通につみたて投資するよりも、はるかに利益を出しやすいと期待できます。
つみたて投資枠、積立日は何日がベスト?
では、新しいNISAのつみたて投資枠での積立日はいつにするのがよいでしょうか。金融商品の価格は、中長期的には「価値」に連動し、短期的には「需給」で動くといわれています。
需給というのは「いますぐ買いたい人」と「いますぐ売りたい人」のバランスのことで、たとえば積立投資であれば「給料日直後は積立投資したい人が増えて、投資信託が高値になりやすい」といったことが起きる可能性があります。
つみたて投資で一番恐れるべきなのは「高値づかみ」です。安く買うためにも、なるべく「みんなが買った直後になりそうなタイミング」を積立日にするのは避けたいところです。
ちなみに、日本人の労働者は「25日」もしくは「月末」が給料日という方が多いそうです。給料日直後の日付は、無意識に「積立日」に指定されやすいでしょうから、避けたほうがよいかもしれません。
とはいえ、積立日の指定は「いたちごっこ」でもあります。人気な積立日が決まると、こんどはその積立日を先回りしようとする人が増えます。この手の競争はキリがありません。
ですから、こういった「駆け引き」を避けたい場合は、積立頻度を「毎日」にしてしまうのもアリかもしれません(もっとも「毎日積立」が一般的になった場合、こんどはその動きを先回りしようとする人が出てくるのでしょうが……)。
積立日よりも大事なもの
とはいえ、積立日はあくまで「小手先」みたいなものです。積立投資でもっと真剣に考えるべきは「何に積立投資をするべきか?」でしょう。割安な投資信託を見つけることができれば、多少、積立日で間違えたとしても、高い利回りを達成できると期待できます。逆に、割高な投資信託を買ってしまえば、積立日を間違えなくても、大したリターンは得られないでしょう。
以前、投資信託を選ぶときに重要なポイントをまとめたことがあります。本記事と併せて、お役立ていただけたら幸いです。