どれくらいの人がふるさと納税を活用しているの?
この記事では、総務省が公表している「令和5年度 ふるさと納税に関する現況調査等」を参考に、どれくらいの人がふるさと納税を活用しているのか、どれくらいの金額が動いているのかなどを分かりやすく解説。あわせて、ふるさと納税の利用者や寄付額が大きい都道府県・少ない都道府県なども紹介していきます。
約10年間でふるさと納税の利用者はどれくらい増えた?
グラフは、平成20年度(2008年度)から令和4年度(2022年度)までの、ふるさと納税全体の受入額と受入件数の推移を示したものです。令和元年度(2019年度)で一旦足踏みしたものの、受入額・受入件数は基本的に右肩上がりに伸びており、2022年度は、受入額は約9654億万円、受入件数は約5184万人といずれも過去最高の数字です。令和4年度(2022年度)と平成24年度(2012年度)を比較してみると、受入額は約93倍、受入件数は約425倍にもなっており、この10年ほどでふるさと納税が広く定着していったことが分かります。ふるさと納税をやっている人の数は?
では、ふるさと納税をやっている人の数はどのくらいいるのでしょうか。ふるさと納税で寄付をした人は、基本的に税金の控除を申請すると考えられます。そのため、この税金控除が適用された人の数を見ることで、ふるさと納税をしている人のおおよそ数を推測することができます。 グラフは、平成25年度(2013年度)から令和5年度(2023年度)までの、ふるさと納税による控除が適用された人の数の推移を示したものです。2023年度の控除適用者数は約891万人にも上っており、前年度から約145万人増。2013年度からの10年間で約84倍増と、飛躍的に伸びています。また総務省による「令和4年度 市町村税課税状況等の調」によれば、個人住民税の納税義務者数(均等割)は、6449万8120人。令和4年度(2022年度)の控除適用者数は746.3万人なので、納税義務者=ふるさと納税が可能な人のうち、約11.5%がふるさと納税をしている計算になります。
ふるさと納税の利用状況は地域によって差がある
ここまで、日本全国でのふるさと納税の状況を紹介しましたが、次にふるさと納税の控除額などが都道府県ごとにどのように異なるかを見ていきましょう。令和5年度の課税において、ふるさと納税にかかわる控除額と控除適用者数が多い5都道府県と少ない5都道府県は以下のようになっています。 控除額が多い順に見ると、1位が東京都、2位が神奈川県、3位が大阪府となっています。なかでも東京都は突出して多く、控除額は約1688億円、控除適用者数は約169万2951人。一方、控除額が低い順では、1位が鳥取県、2位が島根県、3位が高知県。いずれも控除額は10億円ほどで、東京都と比べると100分の1にも満たない数字となっています。このように、ふるさと納税の利用状況は地域によっても大きく異なるという状況になっています。市町村別にふるさと納税の利用状況を見ると、どんな傾向がある?
さらに細かく市区町村単位で見ると、控除額の多い地域トップ20は以下の通りです。 市町村税控除額の多い自治体は、トップが横浜市で約272億円、2位が名古屋市で約159億円、3位が大阪市で約148億円。控除額が多いエリアは都市部に集中しており、トップ20のうち8つを東京23区が占めるという結果になっています。ふるさと納税の仕組み上、高所得者ほど高い節税効果が得られるため、高所得者が多い都市部の自治体では、ふるさと納税をしている人の割合も高くなる傾向にあると考えられます。今回はふるさと納税の受入額や控除適用者数の推移、都道府県や市町村別の利用状況などについて解説しました。ふるさと納税をやっている人がどのくらいいるかなどは普段あまり気にかけることはないかもしれませんが、ご自身がお住まいの地域ではどうなっているかなど確認してみるとよいでしょう。
(監修:酒井富士子/経済ジャーナリスト・オールアバウトマネーガイド)