年金・老後のお金クリニック

年収600万円の人は、将来年金をいくらもらえる?【2023年度】

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は年収がずっと600万円の人は、将来、年金をいくらもらえるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は年収がずっと600万円の人は、将来、年金をいくらもらえるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:年収600万円の人が将来もらえる年金額は?

「年収600万円の人は、将来年金をいくらもらえますか?」(会社員・32歳)
ずっと年収が600万円の人は、将来いくら年金をもらえる?

ずっと年収が600万円の人は、将来いくら年金をもらえる?

A:65歳から、年間211万332円の年金を受け取れます

厚生年金の加入期間がある人は、原則65歳になると老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受け取ることができます。相談者のような年収600万円の会社員の人は、厚生年金の加入者になります。

今回は試算条件として、相談者を2023年(令和5年)現在32歳、1991年(平成3年)生まれの人とし、年金受取額の概算を簡易的にするため、22歳から60歳まで(38年間)、年収600万円(ボーナス込み、平均標準報酬額50万円)で、38年(456カ月)間、厚生年金に加入した場合で計算してみたいと思います。

また、相談者は厚生年金に加入するまでの期間(20歳から22歳まで)は、国民年金に加入しており、未納期間・免除期間がないこととします。この場合、老齢基礎年金は満額の79万5000円(2023年度(令和5年度))が受け取れます。

老齢厚生年金の受給額を計算するには、2003年(平成15年)3月までと2003年(平成15年)4月以降では、計算式が違います。今回は2003年(平成15年)4月以降の計算式を用います。

老齢厚生年金(報酬比例部分)の計算式は以下となります。

平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の厚生年金加入期間(※)

※従前額保障での計算方法。スライド率等については省略。乗率は、昭和21年4月2日以降生まれに適用されるものを使います。平均標準報酬額とは、各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額のことです

相談者の年金額を計算してみます。
【1】老齢厚生年金の報酬比例部分:50万円×5.769/1000×456カ月≒年間131万5332円
【2】老齢基礎年金:年間79万5000円
【3】【1】老齢厚生年金131万5332円+【2】老齢基礎年金79万5000円=年間211万332円

したがって、38年間、ずっと年収600万円の人は、65歳からおよそ年額211万332円(月額約17万5861円)の年金を受け取ることができます。

また、65歳時点で、厚生年金の加入期間が20年以上あると、要件を満たす配偶者がいる場合に配偶者加給年金額が上乗せしてもらえることになります。

(※令和5年度現在の制度をもとにした試算です)

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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