何かと妻と折り合わない家庭のフードロス問題
週に数回は料理もしている
「うちは共働きなので、基本的に僕も家事をするし料理もします。1週間の大まかな献立は作った上で週末に買い物に行く。足りないものはあとで追加して買う。そういうシステムでやっているんですけどね」シュウヘイさん(42歳)はそう言う。妻のアユさん(40歳)との間には9歳と6歳、ふたりの子がいる。アユさんは週3回出社なので、通勤時間が減る分、もう少し家事をしてくれてもいいのではないかと彼は密かに思っているが、妻の不興を買いたくないので黙っているそうだ。
「僕のほうは部署の人員が減って残業が増えたため、食事作りは週2回にしてもらっています。代わりに帰宅後の洗濯や風呂掃除などを引き受けている。どっちが大変だと言うつもりはないけど、帰宅後に冷蔵庫を見るとダメになりかけている野菜が多くて、ついイラッとしちゃうんですよね」
彼は飲食関係の仕事についているので、よけいに神経を尖らせてしまうらしい。食材が無駄に捨てられるのは耐えられないそうだ。
「ダメになりかけの野菜を使って、夜中に惣菜を作り置きしたりもしているんですが、妻はときとしてポンと野菜をゴミ箱に捨ててしまう。どうしてそんなことができるのか不思議でならないんです」
もったいないよと穏やかに言うと、「しょうがないでしょ、もう食べられないもん。腐ったものを子どもたちに食べさせる気?」と強い口調で返ってくる。
「その前になんとかすればいいんだよ。僕は気をつけているけど、きみはちょっと野菜のチェックが足りないと思うと言ったら、『あなたは毎日料理してるわけじゃないでしょ。予定通りにはいかないのよ。子どもが急にハンバーグは嫌、カレーがいいと言い出したら予定を変更せざるを得ない』と。予定通りハンバーグでいいんじゃないかと思いましたが、子どもの気持ち優先の妻には通じない。そのまま挽肉が忘れられていく、ということもありましたね」
献立を作っているのだから、それにのっとって作ればいい。子どもにわがままを言わせるなというのがシュウヘイさんの主張。その日によって食べたいものは変わるのだから、食べたいと言われれば予定を変更するのがアユさんのありよう。そもそもここに違いがあり、アユさんのやり方だと不要になるものが増えていく。
>融通の利かない妻とは衝突が多い