本記事では、スクエアフォーマットで写真を撮る時の構図作りに応用できるポイントをまとめました。インスタ用の写真撮影やトリミング編集のときにもぜひ活用してみてください。
基本の真ん中配置から少し発展させてみよう
スクエアフォーマットの構図作りの基本は、被写体を真ん中に配置すること。正方形の真ん中に被写体が入るので見た目もきれいでビシッと構図が決まります。しかし、真ん中配置の構図ばかりを続けていては写真を見たときのバリエーションが乏しく感じられるかもしれません。
・真ん中配置から被写体の位置を少しずらしてみる それではこの真ん中配置から少し変化を加えてみましょう。なお、本記事ではトリミングする枠を入れた写真を表示していますが、撮影時にカメラの正方形のモニター内に被写体を配置することを想定しながらご覧ください。
真ん中配置から少し被写体の位置をずらしてみましょう。このときに意識したいのは、被写体を動かしたことで背景に生まれる空スペースです。ここでは被写体のタンポポの綿毛をやや右下に移動させて対角線にスペースを入れました。
・トリミング後 実際にトリミングした写真がこちらです。真ん中配置の写真から被写体の位置をずらすだけで雰囲気も変化しました。単に被写体の場所を変えるだけでなく、空きスペースが効果的になるように意識すると全体にバランスが取れた構図が作れます。
縦を意識して配置してみよう
正方形の中では縦長、横長を意識した構図作りに戸惑うことがあるかもしれません。しかし、正方形の中にも縦または横を意識して構図を作ることはできます。例えばこちらの写真では「たい焼き」が並んでいますがこの並びから縦長を意識してみます。ここでは、たい焼きの並びが作っている斜めのラインを構図の中心として考えてみます。ちょうどこの斜めのラインを構成するたい焼きを正方形の中に配置します。意識するのはこのラインが縦長の斜めということです。正方形の中に縦を意識することが大切です。
・トリミング後 トリミングした写真では縦長の斜めに配置したたい焼きが中心になっていることが分かるかと思います。ここでは縦を意識しましたが、横位置でも同じように構図を作ることができます。正方形の中にあっても縦と横を意識させるのがポイントとなります。
奥行を意識してみよう
続いては、奥行き感のあるシーンでの構図を考えてみましょう。こちらの写真ではビルを斜めに見上げた状況になっています。正方形の中でこのシーンの構図を作るときに着目したいのは、奥行き感です。左斜め上にビルが伸びています。この奥行き感を生かした構図を作ってみましょう。・トリミング後 奥行き感を出すためには、中心となる被写体が手前に必要になります。ここではビルのライトをその被写体としてピントを入れました。このライトからビルの高さの奥行き感が見て取れるように構図を作りました。こう見ると正方形だったフォーマットの意識は薄くなり、被写体のビルの奥行き感に意識が入り込んでいきます。
被写体の一部を取り入れてみよう
縦長横長より一辺の長さが短い正方形という形を逆手に考えてみると、被写体すべてをフォーマットに入れない構図もアリです。限られた正方形というフォーマットだからこそ、被写体の一部だけを見せる構図は縦横フォーマットより効果的に映ります。・トリミング後 正方形というフォーマットを、4:3など通常の写真撮影のフォーマットと比べて限定的な形ととらえれば、あえて被写体の一部だけを写す撮り方も生きてきます。狭いフォーマットだからこそ、被写体が枠の外にはみ出したというイメージも成り立ちます。あえて被写体を写しきらない構図は見る人それぞれの想像力をかき立てるのではないでしょうか。
ここまでいくつかスクエアフォーマットの構図作りのポイントを紹介しました。これらをヒントにさらにバリエーションを加えた正方形の構図ならではの写真撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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