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新生活の1人暮らし、スマホ1台で生活するならどの通信サービスがおすすめ?

新生活で1人暮らしを始める学生や新社会人などは、通信回線はスマートフォン1台で全て済ます人も多いことでしょう。スマホ1台で全てをこなしたいが、お金をかけたくない若い世代はどのような通信サービスを選べばいいのでしょうか。

佐野 正弘

執筆者:佐野 正弘

携帯電話・スマートフォンガイド

スマホ1台、1人暮らしにおすすめの回線は?(画像はイメージ)

スマホ1台、1人暮らしにおすすめの回線は?(画像はイメージ)

新生活を迎える春は、入学や進学、就職などを機にスマートフォンや通信回線を新たに契約したり、買い替えたりする人が1年で最も増えるシーズンでもあります。とりわけ進学や就職で親元から独立し、1人暮らしを始める人は、このタイミングでスマートフォンの回線を変えたいと考える人も多いのではないでしょうか。
 

若い世代が気にする「通信量」と「料金」

現在はスマートフォンさえあれば、音声通話からインターネットまでほぼ全ての通信を賄えます。あえて手間とお金がかかる光などの固定回線を引かずに、通信はスマートフォン1台で全て済ませたい人も多いかもしれません。

ですが、そこで問題となってくるのが「通信量」です。最近では大容量のゲームをダウンロードするだけでGB単位の通信量が必要になりますし、「Netflix」など長尺の映像配信サービスを利用するだけでなく、「TikTok」などで短尺の動画を毎日頻繁に視聴するだけでも月あたり数十GBは簡単に消費してしまいます。

一方でスマートフォン向け通信サービスの多くは、毎月支払った料金に応じたデータ通信量を利用できる仕組み。固定回線を引いていないと、動画を毎日視聴しているだけであっという間に“ギガ不足”に陥る可能性が高いのです。

それゆえスマートフォン1台で全ての通信をこなすならば、通信量が大きい、あるいは通信量無制限の料金プランを契約することが必須となってくるでしょう。そこで真っ先に思いつくのはNTTドコモ(docomo)、KDDI(au)、ソフトバンク(Softbank)の3社が提供する使い放題プランではないかと思われますが、とりわけ若い世代の場合、もう1つの問題が浮上してきます。

それは「料金」です。大手3社の使い放題プランは割引なしで月額7000円程度というのが相場ですが、まだお金を稼いでいない学生などからしてみれば非常に高く感じてしまうのではないでしょうか。

一方で、若い世代はスマートフォンを頻繁に利用することからスマートフォンやインターネットに関する知識は豊富な傾向にあり、最近増えているオンライン専用の料金プランなども契約しやすいと考えられます。通信量が非常に多くて料金が手ごろな、オンライン主体で提供されている料金プランを選ぶのがベストといえます。
 

若い世代の1人暮らしにおすすめのサービス3点

では実際にどのようなサービスを選んだらいいか、筆者がおすすめするサービスを3つ挙げてみましょう。

1. ahamo大盛り(NTTドコモ)
大容量かつコストパフォーマンスに優れた料金プランの代表例といえばNTTドコモの「ahamo(アハモ)」です。ahamoは基本的にドコモショップでは契約できないオンライン専用の料金プランですが、その分料金は安く20GBで月額2970円での利用が可能、かつ5分間の音声通話定額も利用できます。

2022年からは、そのahamoに80GBの通信量を追加できる「大盛りオプション」が月額1980円で提供されており、合計すると月額4950円で100GBの通信量が利用できる「ahamo大盛り」となる訳です。100GBもあれば動画を頻繁に視聴しても十分足りることが多いでしょうし、もし「契約してみたけど100GBも使わなかった」という場合は、オプションだけを解約し通常のahamoに戻すのも簡単です。
スマホ新生活

「ahamo大盛り」は「ahamo」に通信量80GBを追加できる「大盛りオプション」のセット。月額4950円と、5000円以下で100GBの通信量が利用可能だ

ただ実は、NTTドコモの使い放題プラン「5Gギガホ プレミア」で家族や光回線などにかかる割引をフルに適用すると、月額料金は4480円となりahamo大盛りよりも安く利用できてしまいます。それゆえもし離れて暮らす家族にNTTドコモの利用者が多いのであれば、ahamo大盛りより先に5Gギガホ プレミアの利用を検討した方がいいかもしれません。

2. 楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT VII」
ahamo大盛りは使い放題のプランではないので、「安価な料金でギガを無制限に使いたい」のであれば楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VII」が候補に挙がってくるでしょう。Rakuten UN-LIMIT VIIは通信量に応じて料金が変化する仕組みですが、どれだけデータ通信を利用しても月額料金は3278円より上がることはなく、非常にコストパフォーマンスが高い料金プランとなっています。
スマホ新生活

楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VII」は、エリア面で課題は残るがデータ通信が使い放題で月額3278円と非常に安いことから、都市部からほぼ出ない人なら有効活用できるサービスだ

ただ使い放題で利用できるのは楽天モバイルのエリア内のみで、KDDIとのローミングで賄っているエリアは使い放題にはならないという弱点もあります。楽天モバイルのエリアは急速に拡大しており人口カバー率98%に到達していますが、地方ではローミングで賄っているエリアもまだ少なからずあることから、地方在住者が利用するにはあまり適していません。

一方で、都心部などでは楽天モバイルのネットワークがかなり充実してきているとの声が増えています。それゆえ上京して生活圏が東京都心部であり、出張も滅多にないなど日常生活で都市部からほぼ出ないという人であれば、Rakuten UN-LIMIT VIIの恩恵を存分に受けやすいのではないでしょうか。

3. NUROモバイル「NEOプランW」
対象をMVNOにまで広げてもよいというのであれば、もう1つ適した選択肢が存在します。それはソニーネットワークコミュニケーションズの「NUROモバイル」が2023年3月8日より提供開始した「NEOプランW」です。

こちらは月額3980円で40GBの通信量が利用できるサービス。大容量とはいえahamo大盛りと比べれば通信量は少ないように見えますが、NEOプランWにはそれを補う仕組みがいくつか備わっています。
スマホ新生活

NUROモバイルの「NEOプランW」は月額3980円で40GBの通信量が利用できるサービスだが、独自の仕組みを活用すれば実質的に40GB以上の通信量が利用可能だ

具体的には、3カ月毎に15GBの通信量をプレゼントする「Gigaプラス」や、「Instagram」「TikTok」など対象のSNSのデータ通信量をカウントしない「NEOデータフリー」、上り通信のデータ通信量をカウントしない「あげ放題」、そして余った通信量を翌月に繰り越せる「データ繰越」など。これらの仕組みをフル活用すれば、実質的に40GBを大きく超える通信量を利用できる訳です。
スマホ新生活

NEOプランWには3カ月毎に15GBの通信量がもらえたり、特定のSNS利用時やアップロード時の通信量をカウントしない仕組みが備わっていたりするので、工夫次第でより多くのデータ通信量を利用可能だ

MVNOは携帯電話会社から回線を借りてサービスを提供している関係上、昼休み時などの混雑時に通信速度が遅くなりがちなのが弱点ですが、NUROモバイルでは「NEOプラン」シリーズ専用の通信帯域を用意するなど、速度低下しにくい仕組みに力が入れられているようです。一方でNTTドコモ、au、ソフトバンクのうち好みの回線を選んで契約可能だというのは、MVNOならではのメリットといえるでしょう。

ahamo大盛りやRakuten UN-LIMIT VIIと比べれば癖があり利用に工夫も必要な部分がありますが、そうした工夫を手間に感じないのであれば検討の余地があるのではないでしょうか。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※機種やOSのバージョンによって画面表示、操作方法が異なる可能性があります。

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