買い物の仕方を変えてみませんか?
物価上昇の嵐ですね。買い物をするたびに、「高くなったなぁ」とため息が出る日々です。しかし、このような時だからこそ、世の中の情勢の変化に翻弄されないためにも「これまでの買い方でよかったのかな?」と考えてみる必要があります。そのためにはまず「何を・何の為に・どのように買うのか?」という「買う」行動を見直す必要がありそうです。今回は、生きたお金の使い方として4つのポイントをお伝えします。
ポイント1:物ではなく経験を買う
災害が起きると家や車、家財といった多くの「物」を失うことがあります。大金をかけて手に入れた物も、一瞬にして奪われてしまいます。そのため、これからの時代は、物ではなく経験を買うことが大事な時代だと思います。経験や知識、知恵、能力、技術力、他にも想い出といった、その人の中にある物は減ることも奪われることもありません。また、これらを得た後は使ってもなくなることはなく、さらに成長し、人の役に立ったり、お金に換えたりすることもできます。
お金は、使えば減るのは当然です。だからこそ、お金を使って「経験」を買い、お金が減らない物やさらに価値を生み出す物に変えていくことが大切です。
ポイント2:費用対効果の高い物を買う
日本の車や家電は、省エネ性に優れた素晴らしい商品が多いのが特徴です。省エネ性が高いということは、車ならガソリン代、家電なら水道光熱費といったランニングコストが安くなるということです。ガソリン代や水道光熱費は必要な支出ですが、多く使っても幸福度が高まるわけではありません。むしろこれらを節約して、浮いたお金をもっと大切なことに使えるようにしたほうが、幸福度は上がるでしょう。したがって、節約効果の高い省エネ性を重視して買い物するのは有効です。
たとえば、忙しい現役世代が使用頻度の高い調理器具や掃除道具を選ぶ際は、「省エネ性の高さ」や「時短につながる」という観点を重視するのがおすすめです。個人的には圧力鍋は大好きで、ご飯を炊くにも煮物にも使えるので、毎日使って、時間と光熱費を節約しています。
このように、費用対効果の高い物は、初期投資は少し高くなりますが、使うほどに節約効果が高くなり、結果的に値段より高い価値を生み出します。
ポイント3:家計も心も豊かになる物を持つ
年末の大掃除の時期になると、ゴミの多さにがく然とします。最後まで使い切れずに捨ててしまったり、使うことや存在すら忘れてゴミとなったり、買った物の命を使い切らずに捨てて、また買う。このサイクルでは、いつまでたっても豊かになることはできません。消費と浪費で家計は苦しくなり、家の中はゴミに溢れる。このような生活にはもうピリオドを打ちましょう。消耗品とはいえ、もう少し長く使える物を手に入れ、長く大切に扱い使い切ることができれば、買う頻度もゴミも減らすことができます。
結婚して十数年たった頃、台所の鍋類を眺めていて結婚当初に買った物で残っている鍋類は「ヤカン」のみだったことにがく然としたことがあります。
このヤカンは、義理母が結婚前にデパート買ってくれた物で、新婚生活を連想させるような可愛い花柄のホーロー製のヤカンです。若かった私にはとても高額に思え、当時「ヤカンにそんなにお金をかけなくても……」と思った記憶がよみがえります。
しかし、結果的に長く使えている鍋類はこのホーロー製のヤカンのみ。とても価値の高い物をプレゼントしてくれたのだと、胸が熱くなりました。その義理の母が毎日使う圧力鍋はもう30年以上経過しており、部品を交換しながら使っているとのこと。毎日その圧力鍋で炊くご飯は、お米がキラキラして最高に美味しいのです。
このように費用対効果が高く、想い出のある物に囲まれて暮らせば家計も心も豊かになります。
食器に思い出をのせて
ポイント4:心からワクワクする物を買う
「お金を無駄にしない」という理由以外に、「好き・ワクワク・記念・想い出」という感情面の理由があれば、買った物を自然と大切に扱うようになります。例えば、私は食器が好きなので、家族旅行に行ったらその土地で作られた陶磁器やガラス製品など、心からワクワクする物を買うようにしています。そうすることで、帰ってからもその食器を使うたびに家族旅行を思い出し、幸せな気持ちになります。
物は使ってこそ、その役割を果たしますので、想い出の品だからといってしまい込むことはせず、普段使いにします。毎日使う食器だからこそ、「買い方」もワクワクするような方法で買えば、大切に扱えるようになります。
何かの記念にアクセサリーを買うのと同じように、日用品にも「特別な想い」を込めてみてはいかがでしょうか?